イカリソウ (メギ科イカリソウ属:多年草:草丈 30〜40センチ:花期 4〜5月)
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薬効 |
滋養強壮 |
強精 |
ノイローゼ(神経症) |
健忘症(けんぼうしょう) |
月経不順 |
こしけ |
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分布生育場所 |
科名:メギ科/属名:イカリソウ属
和名:碇草・錨草/別名:三枝九葉草(さんしくようそう)/生薬名:淫羊霍(いんようかく)/学名:Epimedium grandiflorum var.thunbergianym
本州の東北地方以南の太平洋側、四国の半日陰の山野や林間。
本州の日本海側にはトキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ(トキワイカリソウの変種で葉の裏に細毛がある)が分布します。イカリソウと同様に薬用とします。
中国原産のホザキノイカリソウ、距(きょ)が無いバイカイカリソウ
新潟市西区の黄色を帯びたトキワイカリソウ
暗赤紫色イカリソウ、キバナイカリソウ
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見分け方・特徴
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イカリソウの名前は、花の形からきています。8枚のがく片と4枚の花弁からなっています。がく片は二重になっていて、外側の4枚は早落ち、内側の4枚が大きくなって花弁と同じ紅紫色になります。
花弁の4枚は細長い管状になっていて、形が錨にそっくりです。葉は、花の終わるころにのびてきますが、3出複葉で、その1つの小葉はゆがんだ卵形をしています。
イカリソウの仲間には、トキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ、キバナイカリソウのほか花に距がないバイカイカリソウ、ホザキノイカリソウがあります。 |
採集と調整 |
地上部の茎葉を葉のでそろう6月〜7月に刈り採り、天日で乾燥し、細かく刻みます。
これが生薬で淫羊霍(いんようかく)です、これは本来中国に産するイカリソウの仲間で「ホザキノイカリソウ」の漢名です。日本産のイカリソウは、和淫羊霍と呼んだ方が正解です。地上部を薬用としますが、茎には有効成分が少ないのでなるべく葉を用いるようにします。日本の民間薬として古くから、全草を用いていますが、効き目は中国産と同じといわれています。
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薬効・用い方 |
強壮、強精の目的で、乾燥した地上部の茎葉を1日量8〜10グラムに水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量になるまで煮詰めたものをこして、3回に分けて食間に服用します。粉末にした場合には、1日量3〜5グラムを3回に分けて服用します。
神経衰弱、健忘症や強壮強精にもよいとされますが、心臓の悪いひとや胃腸の弱い人は飲まないようにします。
イカリソウの地上部には、イカリインという成分が含まれています。このイカリインを用いての動物実験では、精液の分泌を促進する働きのあることが確認されています。
また、ホザキノイカリソウは、神経衰弱、健忘症、慢性気管支炎、手足のしびれ、更年期の高血圧症、小児麻痺症の治療に用いられて1日量3〜9グラムを煎用します。
ホザキノイカリソウの根は淫羊霍根(いんようかくこん)といい、腰気(こしけ)、月経不順、ぜんそく、鳥目などに1日量9〜15グラムを煎用します。
イカリソウ酒
一般には、薬酒としての利用が多いようです。イカリソウの乾燥した地上部を刻んだもの200グラムにグラニュー糖を約半量加えて、ホワイトリカー1.8リットルに漬けます。2〜3ヶ月後に20ミリリットルくらいを1日2回に分けて服用します。このイカリソウ酒は仙霊脾酒とも呼ばれ強壮の効き目があるとされます。
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その他 |
イカリソウの名前の由来は、船の錨(いかり)に似た淡紫色をした花をつけることから名がついたという。
新潟県には、花が白い、トキワイカリソウが自生する。
淫羊霍(いんようかく)は中国のホザキノイカリソウから調製される生薬で、ホザキノイカリソウを食べた羊が1日に100回も交尾するほど精力の強いところからこの名があります。
含有成分:精液の分泌を促進する配糖体エピメジン、イカリイン(フラボノイド類)、マグノフリン(アルカロイド類) |