キャラボク          (イチイ科イチイ属:常緑低木:樹高 〜3メートル:花期 〜5月)

薬効
糖尿病 小便不利 せき・たん 通径薬
       
分布生育場所

科名:イチイ科/属名:イチイ属
和名:伽羅木/学名:Taxus cuspidata var.nana
イチイの変種、本州の日本海側の秋田県真昼岳〜鳥取県伯耆大山までの高山〜亜高山の多雪地帯に自生する雌雄異株の常緑低木
朝鮮にも分布する

イチイ科イチイ属イチイ(一位)
イチイ科カヤ属カヤ
イチイ科カヤ属チャボガヤ

見分け方・特徴

枝は下部から枝分かれして横に広がり多くは地面を這う
葉は、長さ1〜2センチの線形で、らせん状に不規則に付きイチイのように2列には並ばない、表面は濃緑色、裏面は淡緑色、先端は尖るが柔らかい
花は、3〜5月、雄花は淡黄色、雌花は緑色に包まれた胚珠が1個ありイチイと似る
種子は、イチイと似て、球形で直径3〜4ミリ、花の後肥大して胚状になった仮種皮に包まれる
秋に熟すと仮種皮は紅色になり目立つ、仮種皮は甘くて美味しいが種子は有毒
採集と調整
葉を採取して水洗いして、天日で乾燥させる
薬効・用い方
利尿、通径薬として、また糖尿病に、乾燥した葉を1日5〜10グラムに水0.4リットルを加えて煎じ、約2分の1量まで煮詰めたものを3回に分けて食間に服用します。

オンコ酒
9〜10月ころに甘味のよく出た偽果(ぎか)を採取して、水洗いしてよく水を切り、紅色の仮種皮はよりわけて仮種皮の量の2〜3倍量のホワイトリカーを入れて、漬け込みます。よく成熟するには約6ヶ月かかりますが、3ヶ月程度から飲用できます。
甘味は成熟後、砂糖でつける方が良いようです。色は美しいコハク色になります。
緩下、せき止めに効き目があるとされています。
その他
名の由来は、キャラボクの材が、キャラという名の香木に似ることから付いたという

キャラボクは、鳥取県伯耆大山に多く自生があり8合目近辺の群生地は天然記念物の、ダイセンキャラボクとして知られる