マイルド加温療法(Mild Hyperthermia Therapy)とは
マイルド加温療法は、がん細胞だけでなく全身の正常細胞にも“熱”というストレスを緩やかに与え、体内の免疫応答や薬剤・放射線への感受性を高める治療法です。従来の局所的な高温加温(43℃以上で腫瘍細胞を熱死させる)と異なり、体温を40~42℃程度に加温し、熱ショックタンパク質(HSP)の産生や免疫細胞の活性化をねらいます¹³.
1. 作用機序
2. 実施プロトコール
3. 適応・対象
4. 利点と注意点
――
マイルド加温療法はがん治療の補助として期待される新しいアプローチです。もしより詳しく知りたい場合は、導入実績のある施設や専門医にご相談ください。
【参考文献】
マイルド加温療法は、従来のがん治療(手術・放射線・化学療法)とはアプローチの根本が異なる補助的治療法です。以下に主な違いを整理してみました:
🔬 1. 治療の目的と作用機序の違い
治療法 |
主な目的 |
作用機序 |
手術 |
腫瘍の物理的切除 |
がん組織を直接除去 |
放射線療法 |
がん細胞のDNAを破壊 |
高エネルギー線で細胞死を誘導 |
化学療法 |
細胞分裂を阻害 |
抗がん剤で全身のがん細胞を攻撃 |
マイルド加温療法 |
免疫力の強化と治療効果の補助 |
40~42℃の熱で**HSP(ヒートショックプロテイン)**を誘導し、免疫活性や薬剤感受性を高める |
🌡️ 2. 加温の温度と範囲
💊 3. 副作用と身体への負担
🤝 4. 併用のしやすさ
🧬 5. 対象となるがんの種類
このように、マイルド加温療法は「がんを直接攻撃する」のではなく、「体の治癒力を高めてがんと共存・制御する」という視点で設計された治療法です。標準治療の限界を補う“縁の下の力持ち”的な存在とも言えます。
もっと詳しく知りたいがんの種類や併用療法があれば、そこに絞って深掘りもできますよ。
マイルド加温療法と他の温熱療法(特にハイパーサーミア)との違いは、目的・温度・作用機序・適応範囲など、いくつかの重要な点で明確に分かれます。以下に比較表で整理してみました:
🔍 比較:マイルド加温療法 vs. 一般的な温熱療法(ハイパーサーミア)
項目 |
マイルド加温療法 |
ハイパーサーミア(高温温熱療法) |
加温温度 |
約40~42℃(全身) |
約43℃以上(局所) |
目的 |
HSP誘導・免疫活性化・副作用軽減 |
腫瘍細胞の直接死滅 |
作用機序 |
全身の細胞に熱ストレスを与え、HSPを増加させて免疫力を高める |
腫瘍局所を高温にしてがん細胞を壊死させる |
対象範囲 |
全身(転移・再発予防含む) |
腫瘍局所(深部腫瘍には限界あり) |
副作用 |
少ない(むしろQOL向上) |
局所の熱傷や不快感のリスクあり |
併用療法 |
抗がん剤・放射線の効果増強と副作用軽減 |
抗がん剤・放射線の効果増強が主目的 |
実施方法 |
温浴・遠赤外線・HSP誘導装置など |
高周波・マイクロ波・ラジオ波装置など |
💡ポイントまとめ
どちらも放射線や抗がん剤との併用で相乗効果が期待されますが、マイルド加温療法は副作用の少なさと全身的な免疫強化という点で、特に慢性化・再発予防・QOL向上を重視するケースに適しています。
もっと詳しく知りたい温熱療法の種類や、特定のがんへの適応についても深掘りできますよ。
診察時間
(毎週)火曜日、第二・第四土曜日は休診です。 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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