動脈硬化
動脈硬化とは、コレステロールなどがたまって動脈壁が厚くなり、血液の通る部分が狭くなって弾力性がなくなる状態のことをいいます。その原因としては、脂肪や糖分のとり過ぎ、高血圧、ホルモンの異常、精神的ストレス、血管壁の障害などがあげられますが、現在のところでは、これらの因子が長年の間に、積もり積もって動脈硬化という状態を起こしてくると考えられています。

動脈硬化の症状は、内臓の血管の侵され方によって違い、1.脳動脈硬化の場合には、もの忘れ、めまい、頭痛、耳鳴り、手足のしびれ、舌のもつれなどを呈し、脳血栓や脳出血を起こし、2.冠状動脈硬化の場合には、心臓部の圧迫感や痛み、むくみ、動悸(どうき)、息切れなどで、狭心症や心筋梗塞(こうそく)を起こし、3.腎動脈硬化の場合には、尿の異常や夜間尿の増加があり、尿毒症を起こし、4.末梢(まっしょう)動脈硬化の場合には、手足の冷感、歩行のときの痛みがあり、軽快に歩けなくなります。

動脈硬化症は高年になり増加して、女性よりも男性に多く、高血圧者に多いといえます。また、急性伝染病、梅毒、リューマチ、アルコール、ニコチン、カフェインなどの伝染病および中毒と関係が深く、体質は多血質、卒中体質に多く、老化現象の一つの現われとされてります。

本疾病の治療は単に薬に頼るだけではなく、日常の生活も改善していかなければなりません。


「動脈硬化」 (民間薬)
エビスグサ オナモミ ギシギシ シイタケ トチュウ ベニバナ    
薬用植物名 採集時期 成分 薬効 用法説明
アシタバ
若芽(春〜夏)
ゲルマニュウム・ビタミンB12・クロロフィル・ビタミン類・ミネラル類
抗酸化作用・動脈硬化・高血圧・貧血・強壮
@春から夏にかけて、なるべく若い芽か若葉だけを採取して、生で用いるか、さっと水洗いしてよく水をきる。A手で細かくちぎってから2〜3日程度日干しにするBよく乾燥するまで、日陰でほす。C乾燥葉に熱湯を注ぐか、1日量20〜30グラムを煎じて、茶剤として飲用。Dまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
アマチャズル
茎葉(8〜9月)
サポニン(配糖体)
ストレス・胃潰瘍・動脈硬化・リウマチ・神経痛・強壮
@8月から9月の晴天の日を選んで、茎葉を下葉1枚から2枚程度を残して刈り取ります。A水洗いして、泥やゴミを除き少しずつ束ねて、つるして水をきります。B2〜3センチ位に刻んで、天日でよく乾燥させます。C乾燥した葉2〜5グラムに水約1リットルを入れて番茶のように煮出して飲用。
イチョウ
新葉(5〜6月)
フラボノイド・ギンコライド・テルペン
コレステロール低下・痴呆症・ボケ・動脈硬化・高血圧・更年期障害・アレルギー・老化防止・糖尿病
@初夏の新葉を採取(葉が一番勢いのある時)A水洗いしてゴミなどを落としてから乾燥するB陰干しして乾燥してから、日干しにして完全に乾燥させて手で握って、パリパリの状態にする。C1日大さじ1杯のイチョウを0.5リットルの水で5分程度に煮出して飲用。
トチュウ
樹皮・4〜5月(15年以上の幹の太い木)
乳液グッタペルカ・ピノレジノール・ジグルコサイド・イリドイド・アルカロイド
抗癌・制がん作用・肥満・老化防止・高血圧・肝臓・滋養強壮・生殖機能衰退
@15年以上の幹の太いもの、4〜5月ころ樹皮を剥ぎ取り、最外層のコルク層を取り除き、天日で乾燥する。A1日量15〜20グラムを水適量で煎じて飲用。Bまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
マツ
新葉(初夏)
テルペン精油・ピネン・ジペンテン・リモネン
強壮・脳梗塞・ボケ・痴呆・心筋梗塞・動脈効果・高血圧
@松(赤松が一番いい)の新葉青々としたものを採取A刻んで天日干してカラカラにするBミキサーで粉末にして保存C5グラムに水0.5リットルを30分細火で煮出して飲用Dまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
ヨモギ
茎葉(6〜7月)
クロロフィル・精油・タンニン
抗癌・肥満・婦人病・関節痛・アトピー・動脈硬化・老化防止
@十分成長して花の咲く前に新葉茎葉を採取A日陰で乾燥して細かくして保存B1日量5〜8グラムを水0.4リットルで半量まで煮詰めて食間に飲用Cまたは、1分ほど沸騰させて、ハチミツを入れて飲用。一般的には「もちぐさ」のこと。
「動脈硬化」 (漢方薬)
九味檳榔湯(くみびんろうとう) 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう) 滋陰降下湯(じいんこうかとう)
七物降下湯(しちもつこうかとう) 真武湯(しんぶとう) 続名湯(ぞくめいとう) 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
大柴胡湯(だいさいことう) 釣藤散(ちょうとうさん) 桃核承気湯(とうがくじょうきとう) 八味丸(はちみがん)
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)