大柴胡湯(だいさいことう)
適応症 ぜんそく(気管支ぜんそく) 胃炎(胃カタル) 胃・十二指腸かいよう 十二指腸かいよう 慢性下痢 常習便秘 肝炎 胆石、胆のう疾患
胆のう炎 すい炎 高血圧症 動脈硬化 不眠症 夢精・遺精 インポテンツ 性的ノイローゼ
肥満症 糖尿病 肋間(ろっかん)神経痛(しんけいつう) せつ・癰(よう) 核(じかく) 脱肛 湿疹(くさ) じんましん
にきび 脱毛症 角膜炎 虹彩炎 耳鳴り 中耳炎(ちゅうじえん) 蓄膿症(ちくのうしょう) へんとう炎
歯槽膿漏(しそうのうろう)                       
目標 みぞおちが硬くはっていて、胸や脇腹にも痛みや圧迫感があり、便秘がひどいもの。耳鳴り、肩こり、食欲不振などを伴うこともあるもの。
構成 柴胡(さいこ):4 半夏(はんげ):2 黄今(おうごん):2 芍薬(しゃくやく):2 大棗(たいそう):2
枳実(きじつ):1 大黄(だいおう):1 生姜(しょうきょう):5    
備考 本方は、柴胡剤(さいこざい)の中で、もっとも体力の充実した人に用いられます。40〜50歳の壮年期で外見上体格もよく骨格も太いのですが、胃腸や肝臓機能が衰え、高血圧、ノイローゼ、不眠、疲労感、精力減退などの症状を訴える人によく適応します。

本方を、高血圧症に用いる場合、直接血圧を降下させる作用はありませんが、予防または体質改善の意味で継続服用することにより、血圧を改善して安定させることができます。

のぼせ、精神不安を訴える場合には、本方に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)あるいは、三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)を合わせます。

また、高血圧症で精神不安、ストレスの強い人には、本方より柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)が適します。あるいは、脂肪ぶとり体質のひとは、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を服用します。