小児薬用量
ショウニヤクヨウリョウ
【英】medical dosis for children, pediatric posology
【独】pa¨diatrische Medikaldosis
【仏】dose me´dicale pe´diatrique
【ラ】dosis medicamentosa pediatrica
薬用量medicamentous doseは,からだの大きさや個体の有する生理的機能によって考慮されるべきものである.初め小児の薬用量は,年齢によって成人薬用量から計算する方式がとられていた.すなわちヤングの公式*Young formula(1813)は,
→式1
で示され,4歳で成人の1/4,6歳で1/3,12歳で1/2などとなるが,薬物の効果が十分でないことがわかった.次いでからだの大きさから計算する方法が考えられ,もっとも簡単な体重から計算する方法が用いられた(→アウグスベルガーの式).この場合も年長児と幼若児で補正する必要のあることがわかり,イヴァディー・ダーナーIva´dy & Dirner式が考案された.
→式2
さらに正確さを求めて,体表面積から小児の薬用量を計算する方法が考案されたが,体表面積の測定はそれほど簡単ではない.Westのノモグラムは身長,体重から体表面積の値を簡単に求められるよう作成されたものであるが,臨床上はさらに簡便なvon Harnackの体表面積による換算表が用いられている.さらに正確にするためには,薬物の血中濃度を測定する必要があり,抗てんかん薬,ジギタリス,テオフィリンなどではしばしば血中濃度が測定されている.
→表