ムラサキツメクサ     (マメ科シャジクソウ属:多年草:草丈 〜60センチ:花期 〜9月)

薬効
咳・痰 強壮 便秘 牧草 緑肥
分布生育場所

科名:マメ科/属名:シャジクソウ属
和名:紫詰草/別名:アカツメクサ/学名:Trifolium pratense
ヨーロッパ、アジア原産で明治初期に渡来
シロツメクサと同様に、牧草、緑肥、干し草として栽培され各地の山野で野生化している
日当たりの良い空き地などに自生するコメツブツメクサ

見分け方・特徴

茎は、直立して30〜50センチ、上部でまばらに枝分かれする
葉は、長卵形で先端が少し尖る、葉の表面には、白の模様があるものもある
花は、夏に茎の上部の葉脈から花穂を出して紅紫色の小花を球形につける
採集と調整
夏季に、開花前の蕾(つぼみ)、開花直後の花穂を採取して日干しにして乾燥する
薬効・用い方
ムラサキツメクサ(アカツメクサ)には、フラボノイド、芳香族カルボン酸、揮発油、シトステロール、デンプン、脂肪酸を含有

便秘、咳や痰、強壮などに、1日量10グラムを水0.5リットルで半量まで煎じて3回に分けて服用する

民間では、抗マラリア、百日咳の治療にも用いられたという

かつて、ヨーロッパでは、乳がん治療に濃縮した液を患部に塗布したという。腫瘍の部位が体外に向けて成長して、やがて体外から取り除くことができるという

また、皮膚疾患治療に有効とされ、エストロゲン効果により更年期障害が軽減するという
その他
名の由来は、シロツメクサ(江戸時代に、オランダから船でガラス器具を箱詰めにして輸入したときに、シロツメクサを乾燥した干し草を隙間につめて、ガラス器具が壊れないようにしたことから、ツメクサの名になった)に様子が似ていて、花が紅紫色から、ムラサキツメクサの名になったとおもう

ムラサキツメクサは、山野の人里近く多く、シロツメクサは、都会の空き地などに多く見られる

レンゲソウ(ゲンゲ)と同様に、空気中の窒素を地中に固定する窒素固定植物として広く栽培されていて、牧草、干し草にも利用されている