アカザ
(アカザ科アカザ属:1年草:草丈 〜150センチ:花期 〜10月)
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薬効 |
下痢止め |
滋養強壮 |
歯痛(しつう) |
虫さされ |
健胃 |
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分布生育場所 |
科名:アカザ科/属名:アカザ属
和名:藜,赤座,阿加佐/学名:Chenopodium album var.centrorubrum
北海道、本州、四国、九州の全国に分布。
畑や路傍などに普通に見られる1年草で、好窒素性の雑草のためにあまりやせた土地には生育しません。
アカザより全体的に小型のコアカザ
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見分け方・特徴
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草丈は、約1.5メートルにもなり、茎は木本状となります。古くからアカザの杖といわれていますが、それは、この茎のことです。軽くて丈夫でまっすぐであることから、老人の杖に使われたようです。
若葉の中心が赤みを帯びるものをアカザ、若葉の白味のつよいものをシロザ、青みのものはアオザといいます。これらは、同一種類です。葉は茎に互生して、長三角状卵形か、ひし形に似た卵形で、葉の縁は波状であり、質は柔らかです。また、葉は、カタバミやクローバーのように睡眠運動をします。夏に茎の先に葉のわきから穂状の花序を出し、多数の黄緑色の小花をつけます。花が密集している状態が串団子のように見えます。果実は、がくが伸びて包む包果です。 |
採集と調整 |
6〜7月の花穂がでる前に若苗をとり、日干しにします。
アカザを日干しにしたものを生薬(しょうやく)で藜(れい)といいます。
また、若葉はホウレンソウのように、ひたし物やあえ物によく、汁物の実にもなります。
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薬効・用い方 |
下痢止め、健胃、強壮薬として1日量15〜20グラムを煎じて服用。
民間では、歯痛にも用いられます。葉の粉末に同量のこんぶ粉末を混ぜ合わせたものを痛む部分につけるか、葉の煎じ汁でうがいをします。
また、虫刺されには、生の葉の汁をぬるようにします。
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その他 |
アカザの仲間は世界中に分布して、約1400種もしられています。その多くの種が塩生と乾生の植物で、土壌中に多量の塩分が含まれる地域や乾燥地を好む特性があります。
アカザはインドまたは中国が原産であり、今では世界に広がっています。
日本でも古くから知られているもので有史前からの帰化植物です。このような植物をヒガンバナ、ヤブカンゾウ、カラスビシャクなどとともに史前帰化植物といいます。
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