アオコ
アオコ
【英】waterbloom
同義語:水の華
富栄養化の進んだ湖沼で発生するシアノバクテリア(藍藻).湖水表面が青い粉で覆われたようになるのでアオコ(青粉)(別名:水の華)と呼ばれる.酸素発生型の光合成細菌Microcystis, Anabaena, Oscillatoria, Aphanizomenonが主な原因生物.わが国では気温の上昇する夏季に繁殖し,悪臭を放ち,水質を汚染する.毒性株が存在し,肝臓毒hepatotoxinであるミクロシスチン,ノジュラリン,シリンドロスパーモプシンや神経毒neurotoxinであるアナトキシン,アファントキシンが含まれる.家畜が汚染水を飲み死亡することもある.ミクロシスチンは最も広く見いだされる毒素で,環状ペンタペプチド構造を有し,30種類以上の異性体が知られている.動物に接種すれば肝臓毒として,肝臓に出血壊死を起こし,タンパクホスファターゼを阻害し,発癌プロモーターとしても作用する.→シアノバクテリア