胃酸過多・胸やけ
胃酸過多とは胃液に含まれている塩酸の酸度が異常に高い状態のことで、これによって胃部の圧迫感、胸やけ、げっぷなどの症状が起こるときに胃酸過多といい、しばしば慢性胃炎や胃かいよう、十二指腸かいよう、女性生殖器疾患などに伴って起こります。また、酒、煙草、刺激性食品の摂取の過多の場合も原因となります。この症状は、酸度の高い胃液が大量に分泌される食後1〜2時間にとくに強く起こるとされています。

胸やけとは、みぞおちから胸にかけてやけるような不快感があることで、げっぷとともに起こることが多いようです。

胃酸過多の治療は、胃の働きを正常に戻し、胃液の分泌障害などを除くので、漢方でも、各人の症状や体力を目安に処方をえらび治療することが必要とされています。
「胃酸過多・胸やけ」 (民間薬)
アカメガシワ エビスグサ ゴマ ツルナ ヨモギ リンドウ    
薬用植物名 採集時期 成分 薬効 用法説明
ハブ茶(エビスグサ)
種子(10月頃)
アントラキノン誘導体クリソファノール・フスチオン・オブツシフェリン
胃腸・便秘・高血圧・目の疲れ・更年期障害
@水はけのよい、あまり肥えていない土地に、4月から6月に幅60センチくらいにうすく直播(じかまき)するか、3〜4粒をまとめてまき、1センチくらいの土をかけます。1ヶ月後には中耕(ちゅうこう)して、肥料をまくA10月ころ種子を採取して日干しにする。B弱火で炒るC20グラムを1リットルの水で5〜10分煮だすDまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
ヨモギ
茎葉(6〜7月)
クロロフィル・精油・タンニン
抗癌・肥満・婦人病・関節痛・アトピー・動脈硬化・老化防止
@十分成長して花の咲く前に新葉茎葉を採取A日陰で乾燥して細かくして保存B1日量5〜8グラムを水0.4リットルで半量まで煮詰めて食間に飲用Cまたは、1分ほど沸騰させて、ハチミツを入れて飲用。一般的には「もちぐさ」のこと。




「胃酸過多・胸やけ」 (漢方薬)
安中散(あんちゅうさん) 延年半夏湯(えんねんはんげとう) 黄連湯(おうれんとう) 旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)