人参湯（にんじんとう）
適応症 胃炎（胃カタル） つわり 胃弱・胃下垂・胃アトニー 胃下垂症 慢性胃腸カタル 小児自家中毒 貧血症 　
目  標 貧血冷え性で胃部の重圧感や、ときに胃痛を自覚し、または頭重、めまい、悪心（おしん）、嘔吐（おうと）などを伴い軟便または、下痢の傾向があるもの。
構  成 人参（にんじん）：３ 甘草（かんぞう）：３ 朮（じゅつ）：３ 乾姜（かんきょう）：３ 　
備  考 本方は、体質虚弱者の胃痛や胃部重圧感、下痢、食欲不振などの症状のある胃腸疾患に用います。

本方の適応者は、食欲不振あるいは食べると、いつまでも胃にもたれる傾向があって、胃痛や嘔吐のあることがあります。冷え性で尿量が多くて、下痢をする傾向もあります。また、口にうすい唾（つば）が溜まることがありますが、これは消化器が「裏（り）」に冷え「寒（かん）」があるためで、人参湯（にんじんとう）で温めてやればよくなります。

人参湯に、附子（ぶし）を加えたものを、附子理中湯（ぶしりちゅうとう）といって、冷えの一段と強いものに用います。