疲労測定

ヒロウソクテイ

【英】measurement of fatigue grade

【独】Messung des Ermu¨dungsgrades

【仏】examen du degre´ de la fatigue

 

自覚的疲労を定量的に測定することはできないが,他覚的疲労は作業量の量的または質的低下の程度により測定できる.生理的疲労は疲労*と関連する生理的機能の変化により測定できる.疲労のない状態での最大作業量を測定しておき,疲労時に最大努力を行ったときの作業量を測定し,その減少の程度より疲労度を測定することができる.全身疲労の程度は運動中止後の心拍数や呼吸の回復状態を測定すると判定できる.疲労により回復期の総心拍数は増加する.臥位より座位または立位に体位を変換するときの,心拍数の増加,血圧の低下およびそれらの回復時間は疲労により大きくなる.疲労により腱反射*の閾値が高くなるので,膝蓋腱反射*の閾値を測定すると疲労度が測定できる.断続する光を連続光として感じる最小頻度を臨界融合頻度critical fusion frequencyまたはフリッカー値*flicker valueという.この値は疲労により減少する.疲労により唾液のpHが低下し,皮膚二点間識別距離が増加し,尿タンパク排泄量が増加する.→エルゴグラフ,疲労判定法