鼻炎とは、鼻粘膜が炎症を起こしたものをいいます。急性のものと慢性のものとがあります。
急性鼻炎は、かぜや煤煙(ばいえん)などが、その原因ですが、インフルエンザ、はしか、しょう紅熱などの熱性疾患のときに併発することもあります。細菌やビールスによるものと考えられます。初期症状としては、水のような鼻汁が続けて出て鼻がむずがゆく、くしゃみも出ます。その後は鼻詰まりや濃い鼻汁が出て、さらには鼻で呼吸することが困難になります。
慢性鼻炎は、急性鼻炎を繰り返すことによって慢性化したものです。循環器障害、酒の飲みすぎ、タバコの吸いすぎ、蓄膿症、へんとう肥大、アデノイドが原因の場合もあります。おもな症状としては、粘液性分泌や膿性の鼻汁の分泌があります。また、鼻腔が狭くなり、呼吸が妨げられたり、さらには、頭痛がしたり、記憶力が減退したり、注意力が散漫になったりしますので治療をしておかなければなりません。
このほかに、急性鼻炎の一種であるアレルギー性鼻炎があります。これは平生はなんともないようでいて発作的に多量の水のような鼻汁が出て、鼻がつまり、せきやくしゃみの連発を起こすもので、成人以外に、抵抗力の弱い老人や子供にも多く、一種の体質病ともいえるものです。 |