アロエ (ユリ科アロエ属: 草丈 〜 センチ:花期 〜 月 )
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薬効 |
便秘 |
消化不良 |
火傷(やけど) |
外傷(がいしょう) |
虫さされ |
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分布生育場所 |
科名:ユリ科/属名:アロエ属
和名:木立蘆薈(きだちろかい)/学名:Aloe arborescens
本州、四国、九州の全国で栽培、一般家庭でも普通に植えられています。
アロエ・ベラ、キダチアロエ
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見分け方・特徴
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キダチロカイは、暖地で海岸地域であれば冬でも戸外で十分越冬し、時には野生状態のように生育します。
12〜1月ころに葉のわきから花茎がのびて、その先に橙色の花を多数つけます。
霜や凍結には弱く、とくに寒い地方では冬の水やりを控えるのが越冬させるコツです。 |
採集と調整 |
多肉葉には、粘液が多く含まれていて葉を切ると汁液が出て、汁液はしばらくすると橙色に変色してきます。
アロエの種類によっては始めから汁液が着色している場合もあります。また、変色の非常に早い種類もあります。
いずれも含有されるアントラキン類の成分によるもで、これはセンナ葉や大黄(だいおう)にも含まれていて緩下作用の主成分です。 |
薬効・用い方 |
生薬のアロエは、アロエ・アフリカーナの葉汁を集めて煮詰めたもので、黒い塊です。
ヨーロッパや中東では紀元前から、これを苦味健胃薬(くみけんいやく)や下剤に用いていました。中国にも古く伝わりロカイとよばれています。
苦味健胃剤には、このアロエを1日3回0.02〜0.05グラムを毎食後(30分)に、また、常習の便秘症には1日3回0.05〜0.3グラムを食間に服用します。
民間では、キダチアロエの葉汁をそのままか、あるいは葉をすりおろしたり、生のまま輪切りにして水で煮出した液を服用します。
少量ならば消化不良、胃炎などに効き目がありますが、量を増やすと緩下作用が表れて便秘によいとされます。
とくに、体の弱い人は生のまま服用すると腹痛がおきることがありまが、これは成分のうちアンスロンによるものです。
このアンスロンは、乾燥したり熱したりすると酸化してアントラキン類に変化するので、アロエで腹痛になるような人は新鮮なものを服用しないで、乾燥した葉を5〜10グラムとり、水0.5グラムを加えて煎じ、約半量に煮詰めたものを1日3回食後に服用します。
生で利用する場合はとくに量を注意すべきで、新鮮なジュースなら茶さじ1杯が限度です。
妊婦や生理中の婦人は服用を避けてください。
火傷、傷、虫刺されには新鮮な葉を切り開いて、葉肉の透明なゼリー状部分を貼りつけると効き目があるとされます。この作用は、アロエクチンBが免疫系を刺激して、患部に防御膜を張り、傷の治りを早める能力があるからとされています。
アロエの主成分は、アントラキノン(アロイン、アロエ・エモディン)、樹脂、タンニン、ポリサッカライド(多糖体)、アロエクチンBが含有。 |
その他 |
名前の由来は、アラビア語の「アロエ」という発音に、漢名を蘆薈(ろえ)という字を使い、日本に渡来して、蘆薈(ろえ)を音読みにして、ロカイになり、江戸時代には、木のように見えることから、木立蘆薈(きだちろかい)という名がつきました。
その後、アラビア語の、アロエと呼ばれるようになったとされています。
アフリカ大陸とマダガスカルなどが原産地です。
一般に「医者いらず」として人気のあるものはキダチロカイです。
アロエ、アロエ・ベラ、キダチアロエなどや、アロエの近縁種のケープ・アロエは薬草医療の範囲では、緩下剤として用いられていて、また、多くのアロエの種類も薬用としては有益であるとされています。 |