エゾシロネ            (シソ科シロネ属:多年草:草丈 〜40センチ:花期 〜9月)

薬効
血行を良くする 月経不順 食用
分布生育場所

科名:シソ科/属名:シロネ属
和名:蝦夷白根/学名:Lycopus uniflorus
北海道、本州、四国、九州の山地の湿地に自生
千島半島、サハリン、朝鮮半島〜中国東北部〜東シベリア、北アメリカなど温帯地域〜亜寒帯地域まで広く分布

見分け方・特徴

地下の匍匐性の枝が紡錘状に太く根茎になり、前年の地下茎の先端から茎を直立する
茎の高さ20〜40センチ、やや角ばった4稜があり、暗褐色を帯び、柔らかい微細毛がある
葉は対生、菱状卵形〜狭卵形、長さ2〜7センチ、幅1〜3センチ、葉縁には鋸歯がある
花は8〜9月、葉腋に小さな白色唇形花を数個密につけ、花冠は約2ミリ、がくは5裂約1.5ミリ
果実は、扁鋭3稜形で長さ約1.2ミリ
採集と調整
開花期の全草を採取して、天日で乾燥する

食用には、晩秋に、4〜5センチに太った根茎(こんけい)を掘り取り、良く洗い、ひげ根を取り除く
薬効・用い方
有効成分は、血行を良くするとう精油成分が含まれる

血行を良くして、月経不順には、乾燥した全草1日量10〜20グラム、水0.4リットル、3分の1量まで煎じて、1日3回に分けて服用する

晩秋に、4〜5センチに太った根茎(こんけい)を掘り取り、良く洗い、ひげ根を取り除き、さっと塩茹でして、野菜サラダなどのサラダに入れる、おひたし、酢味噌、そのまま、フライや天ぷらなど、粉質で美味しい

アイヌの人たちは、食用にして食べたという
その他
名の由来は、白くて太い根から白根(しろね)、蝦夷(えぞ)は、北海道など寒地に多く自生することから、蝦夷白根(エゾシロネ)の名になった

年の暮れに、八百屋に並ぶチョロギは梅酢漬けの紅色が良いが、エゾシロネの根はそのチョロギに似た形をしている
エゾシロネは、分布域は広いが個体数は少なく、自然保護から見つけても採取はしない