ハンゲショウ (ドクダミ科ハンゲショウ属:多年草:草丈 〜センチ:花期 〜7月)
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薬効
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利尿 |
腫れ物 |
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分布生育場所 |
科名:ドクダミ科/属名:ハンゲショウ属
和名:半夏生/半化粧/別名:カタシログサ/学名:Saururus chinensis
本州、四国、九州、沖縄の湿地に自生
台湾、朝鮮半島、中国に分布
ドクダミ科ドクダミ属ドクダミ(毒溜/毒痛)
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見分け方・特徴
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本州、四国、九州、沖縄の水辺などの湿地に自生する多年草
湿地に白い根茎を伸ばして群生して特有な臭気がある
茎は直立、高さ60〜100センチ
葉は互生、卵心形、長さ5〜15センチ、幅3〜6センチ、上部の葉が花のつくころに白色になる
花は6〜8月頃に上部の葉腋から白色〜淡黄色の長さ10〜15センチの、ひも状の花穂(かすい)をつける
花穂(かすい)には、花弁の無い小さな花が多数つき、下部から開花して垂れていた花穂が直立していく
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採集と調整
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6〜8月頃の開花期に全草を採取し、水洗いして、日干しにして乾燥する
また、生の葉は随時採取する
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薬効・用い方
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有効成分は、全草の臭気は精油で、メチルニノールケトンを含む、他に、フラボノイド・クエルセチンや、その配糖体クエルチトリンも含み、利尿作用がある
利尿には乾燥した葉を1日量10〜15グラム、水0.6リットル、3分の1量まで煎じて3回に分けて服用する
腫れ物には、軽く一握りを水0.4〜0.6リットルで3分の1量まで煎じた煎じ液で患部を洗う
また、生の葉は少量の食塩を入れてすりつぶしたものを患部に塗布する
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その他 |
名の由来は、漢名の三百草の名に「大和本草(やまとほんぞう/1708)」では、カタジロの古名をあて、「わが国では俗名として半夏生草(はんげしょうくさ)とも云う。五月の半夏生の時、この草の葉が白くなるから」として、このとき、葉の裏側は青いので、カタジロと言うと記述がある
また、半夏生とは、夏至(げし)から11日目にあたる日であり、太陽暦では7月2日頃になる
梅雨が明けて、田の農作業なども一段落した時期になり、古い時代では半夏生に農作業を休む習慣があり、現在の一部の農村でもその習慣は残っているという
江戸時代の「本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう/1803)」には、伊勢の方言として「ハンゲショウ」の名の記述がある
江戸時代には、半夏草(はんげそう)、オシロイカケ、ハンゲグサなどの名で呼ばれたという記録が多くの本草書に残っている |