ミドリユキザサ (ユリ科ユキザサ属:多年草:草丈 〜60センチ:花期
〜7月) |
薬効 |
食用 |
頭痛 |
リューマチの疼痛 |
打撲傷 |
乳腺炎 |
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分布生育場所 |
科名:ユリ科/属名:ユキザサ属
和名:緑雪笹/別名:ヒロハノユキザサ(広葉雪笹)/学名:Smilacina viridiflora
本州の山形県・福島県〜奈良県の山地帯〜亜高山帯の樹林内に自生する日本固有種
ユリ科ユキザサ属ユキザサ(雪笹)
ユリ科ユキザサ属オオバユキザサ(大葉雪笹) |
見分け方・特徴 |
本州の山形県・福島県〜奈良県の山地帯〜亜高山帯の樹林内の陰地に自生する雌雄異株の日本固有種
根茎は多肉質で左右に伸びる
茎は直立して上部が斜めに傾き、40〜60センチの高さになる
葉は、茎の上部に7〜11枚が互生、広卵形で先端は尖り、葉脈は明瞭、幅の広い笹の葉に似ていて、茎の上部や葉の裏、花序に軟毛がある
似た生態の、ヒロハユキザサとの違いは、茎に2稜が無い、軟毛があることで区別するという
花は、6〜7月に花茎を伸ばして茎頂に緑白色の小花を円錐状に多数つける
果実は、秋に球形液果で赤く熟す |
採集と調整 |
春〜秋に根茎を掘り取り、良く水洗いして日干しにして乾燥する
根茎を乾燥したものを鹿薬(ろくやく)という
生の根茎は必要な時に採取する |
薬効・用い方 |
頭痛やリュウーマチの疼痛(とうつう)などの痛みには、乾燥した根茎を1日量3〜6グラムを水0.4リットルで半量まで煎じて、3回に分けて服用する
打撲傷や乳腺炎などには、生の根茎を良く洗い、砕いて患部に塗布する
5〜6月頃の葉を巻いて伸びて白っぽく見える若芽や2枚程度の葉が出かけたものを摘み取り、天ぷら、フライ、バター炒め
若芽、若葉は、5〜6月ころ摘み取り、そのまま揚げ物にする、熱湯で茹でて水にさらしてから、和え物、おひたし、汁の実にして食べる。くせが無く美味しい。
9月頃、赤く熟した果実は、そのまま食べる
果実はつぶさないように、摘み集めてから、2〜3倍量の35度ホワイトリカーやドライ・ジンに漬ける
すぐにモーブ・ピンク色に染まり、3〜4ヶ月で、やや甘い、スパイス辛さのある、クリムソン・レッド色のレア・リキュールが出来上がる |
その他 |
名の由来は、小花の咲く様子が雪のように美しく、葉が笹の葉に似るから、ユキザサの名になったという
花の色から、ユキザサと比較して、ミドリユキザサの名になったという
また、中井猛之進が上高地の採集品を基準標本として学名:Smilacina viridiflora としたもので、ヤマトユキザサ(大和雪笹)学名:Smilacina
hondoensis と同じものだといい、中井猛之進の命名の方が6年早いという
ユキザサは、美味しい山菜として知られているが、北海道では、アズキナの名で食用に親しまれていることが解ります |