コナラ
(ブナ科コナラ属:落葉高木:樹高 〜20メートル:花期 〜5月)
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薬効
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食用(ドングリ) |
染料 |
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分布生育場所 |
科名:ブナ科/属名:コナラ属
和名:小楢/別名:楢(なら)/柞(ははそ)/学名:Quercus serrata
北海道、本州、四国、九州の山地で普通に見られる
朝鮮半島に分布
ブナ科ブナ属ブナ(橅/椈/山毛欅)
ブナ科コナラ属ミヤマナラ(深山楢)
ブナ科コナラ属クヌギ(橡/椚)
ブナ科コナラ属アベマキ(d)
ブナ科コナラ属カシワ(槲)
ブナ科コナラ属ウラジロガシ(裏白樫)
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見分け方・特徴
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樹皮は灰黒色、縦に不規則な裂け目があり、枝は灰褐色〜淡灰褐色
葉は互生、倒卵形〜卵形、長さ5〜15センチ、幅4〜6センチ、葉縁には尖った鋸歯、先端は鋭く尖り、晩秋には黄葉する
花は4月〜5月、葉の展開と同時に開花し、雄花序は新枝の下部に多数垂れ下がり、雌花は小さく新枝の上部の葉腋に数個がつく
雄花序の長さ6〜9センチの花穂に黄褐色、雄しべ4〜6個の小花が多数つく
果実は堅果、長さ1.6〜2.2センチ、長楕円形、殻斗(かくと)は椀状で小鱗片が蜜につき、秋に褐色に熟し、ドングリと呼ばれる
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採集と調整
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秋に、地上に落ちたドングリを拾い集める
樹皮、9月頃の葉や果実を用いて染料に使う
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薬効・用い方
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コナラ・ドングリ粉の作り方
地上に落下したドングリを拾い集めて、洗い、新聞紙などに広げて、天日で乾燥する
ドングリが乾いて、外皮に裂け目が出たら、皮を剥いて中の種子を取り出す
皮を剥いたドングリは、朝夕2回、水を替えながら、7〜10日水に浸す
ミキサーにかけて、布袋に入れて、強く絞り汁を出す
その汁を沈殿させて、上澄みを捨てて、水を足して掻き混ぜて、沈殿させる。これを数回繰り返して、沈殿した澱粉が白くなるまで繰り返す
沈殿した澱粉が白くなったものが、ドングリ粉として食べることができる
ドングリの渋を抜く方法は、水にさらす方法や熱を加えて草木灰、木炭を入れる方法がある
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その他 |
名の由来は、「万葉集」には、「御猟する雁羽(かりは)の小野の櫟柴(ならしば)の馴れは益(まさ)らず恋こそまされ」とあり、櫟柴(ならしば)の櫟の字は、クヌギであり、ナラにも使うという
ナラ(楢)の語源は、「日本書紀」には、崇神天皇の時代に、官軍(みいくさ)が草木を踏みならしたのものを、「なら山」と名を付けたと言うように、ナラの語源には「平ら」という意味がある
「葉の広く平らかなれば名とせるにや」という記述があることから、これらが名の語源だと思う
コナラは、より標高が高い場所に自生するミズナラより小型から、コナラの名になった
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