四物湯(しもつとう)
適応症 貧血 婦人血の道、更年期障害 月経不順 月経痛 閉経(へいけい) 産前産後の諸種の障害 皮膚病 子宮出血
               
               
目標 貧血、冷え性で神経症状を伴い、腹部膨満するも軟弱で便秘の傾向があるもの。
構成 当帰(とうき):3 芍薬(しゃくやく):3 川弓(せんきゅう):3 地黄(じおう):3  
備考 本方は、漢方の代表的な基本処方で、単独で用いるより「血虚(けっきょ)」を目標にして他処方と合わせて用います。血虚(けっきょ)とは血色が悪く、皮膚が乾燥して汚い、腹が軟弱で臍(へそ)の上に動悸をふれる、出血・貧血傾向がある、月経不順などの複合症状が認められる場合のことをいいます。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)との合方を温清飲(うんせいいん)といって痒(かゆ)みの強い皮膚疾患や出血などに用います。また、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)との合方を、連珠飲(れんじゅいん)といって貧血に伴うめまい、心悸亢進(しんきこうしん)に用います。その他、小柴胡湯(しょうさいことう)や加味逍遙散(かみしょうようさん)などの処方としばしば合わせて用います。