オミナエシ (オミナエシ科オミナエシ属:多年草:草丈 1メートル:花期 〜10月)
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薬効 |
下痢 |
子宮出血 |
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分布生育場所 |
科名:オミナエシ科/属名:オミナエシ属
和名:女郎花/生薬名:敗醤(はいしょう)/学名:Patrinia scabiosaefolia
日本全土の原野、山地などに自生、庭などに栽培。
秋の七草のひとつで、女郎花といい旧盆の頃の盆花として広く利用されている。
オミナエシ科オミナエシ属オトコエシ(男郎花)
オミナエシ科オミナエシ属ハクサンオミナエシ(白山女郎花)
オミナエシ科オミナエシ属ハマオミナエシ(浜女郎花)
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見分け方・特徴
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多年生草本で高さ1メートル前後で茎は真っ直ぐに立ち茎の上方で分岐しています。根生葉は卵状披針形で長柄があります。
茎の葉は対生していて、奇数羽状に分裂しています。花は茎の頂に多数の黄色の小花を集散状につけます。花冠は黄色で直径3〜5ミリで分裂していて、雄しべ4本、雌しべ1本があります。
果実は長楕円形で中に種子が1個はいっています。
オミナエシの仲間は東アジアと中部アジアに分布して、オトコエシ、ハクサンオミナエシ、キンレイカ、オオキンレイカ、チシマキンレイカなど15種類以上が知られています。 |
採集と調整 |
夏から秋の開花期に全草を抜き取り、土砂をよく洗いおとしてから天日で乾燥させます。
これを生薬で敗醤(はいしょう)と呼ぶ、敗醤は乾燥させているとき僅かに醤油の腐った臭いがするとこらから名付けられたといわれています。
黄屈花(おうくつか)はオミナエシの花枝のみを集めたもので薬用に供されます。
また、オトコエシ(男郎花・オミナエシに似ていて花の白いもの)から調製されたものを、黄花敗醤(おうかはいしょう)といいます。 |
薬効・用い方 |
解熱、消炎、浄血、解毒、排膿作用があり腹痛、下痢、子宮出血、こしけなどに用いられます。
敗醤(はいしょう)には、精油が含まれていて、この精油が血行をよくする作用をもっています。うっ血して生じる胸腹の疼痛も和らげることができます。
産後の血行が悪く腹痛の場合などには良いのですが、強度の貧血の場合には副作用がありますので服用には注意を必要とします。
1日量10〜15グラムに、水0.6リットルを加えて、煎じながら約半量になるまで煮詰めたものを布でこして3回に分けて食間に服用します。
敗醤根(はいしょうこん)2グラムと芍薬(しゃくやく・ボタン科)8グラムを混ぜて童謡に煎じ、1日3回に分けて食間に服用したものは、一層鎮痛の効き目があります。
また、黄屈花(おうくつか)は、2〜5グラムを酒に漬けて飲用すれば、生理不順に効き目があります。
洗浄:敗醤根(はいしょうこん)5グラムをコップ2杯の水で煎じて冷ましてから洗眼する、眼病に。
漢方薬の、よく苡附子敗醤散(よくいぶしはいしょうさん)は排膿の目的で煎用しますが必ず専門家の指導が必要です。
秋の七草のうちの一種として、若芽や若葉を軽く茹でて水にさらして、アクを抜いてから、おひたし、あえものなどにします
有効成分:トリテルペノイドのオレアノール酸、サポニン、ステロール類を含有 |
その他 |
万葉集に「あきののに さきたるはなを およびをり かきかぞふれば ななくさのはな はぎのはな をばなくずばな なでしこのはな をみなへしまたふじばかま あさがほのはな」とあるように、オミナエシは秋の七草のひとつで、初秋の澄み切った青空の下で黄金色の花は、非常によく映えて似合います。
オミナエシの名前の由来は、白花で茎葉に細毛があり、丈夫な印象があるオトコエシに比較して、オミナ(なよなかな女性)のように見えて「オミナエシ」と呼ばれたと言われます
日本、朝鮮、中国に分布して、日当たりのよい原野に普通に見られます。日本では古くから、この草をオミナエシとかチメグサと呼んでいましたが「本草和名(ほんぞうわみょう・918)」では、敗醤(はいしょう)の名が記載されています
その後の「源氏物語」の「女郎花」と記述されているのがオミナエシになります。
また、オトコエシはオミナエシと同じように全草または、根茎を乾燥したものを敗醤として用います
敗醤(はいしょう)とは、中国では、根茎を日干しにすると醤油(しょうゆ)の腐敗したような臭いがするということから、敗醤(はいしょう)という漢名が生まれました |