ST35.犢鼻(とくび)
取穴部位:膝蓋骨下縁と脛骨上端との中間、膝蓋靭帯中 筋肉:膝蓋靭帯 知覚神経:伏在神経膝蓋下枝 血管:膝関節動脈網 |
犢鼻(とくび:ST35)
取穴法 膝を軽く曲げたとき、膝蓋骨外下方にできる陥凹中に取る。 (注)犢鼻から解渓までの長さを便宜上1尺6寸とする。 部位 膝前面、膝蓋靱帯外方の陥凹部。 筋・靭帯 膝蓋靱帯 神経支配 皮枝:伏在神経膝蓋下枝 血管支配 外側下膝動脈
解剖学的データ
主治・対象疾患 場所 膝のお皿の真下すぐにやや窪んだ部分があります。そこから外側に指をずらすとさらに窪んだ部分がありますがそこが犢鼻のツボになります。 効能 膝関節のお皿の下の部分に膝蓋支帯という靱帯(内側と外側にあり)と筋肉の混ざった組織があります。この組織の部分が疲労等により硬くなってしまうことが膝が痛くなる原因の一つにあります。そんな時に、このツボは効果を発揮します。また、膝に水がたまるといった症状にも効果があるといわれています。更に、足のダルさも和らげてくれます。 押し方 膝に腫れ、痛み、熱などがある場合は、それらがひくのを待ってからはじめましょう。保温につとめて、入浴中などに徐々に親指でもむようにしましょう。 |
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犢鼻(とくび) ※膝眼(しつがん)ST35)犢鼻(du2bi2)(とくび)・外膝眼(wai4xi1yan3)(がいしつがん)【取穴】膝前面、膝蓋靱帯外方の陥凹部。※膝を屈したとき、膝蓋骨外方の陥凹部にある。 ・筋肉:膝蓋靭帯 Patellar ligament・外側膝蓋支帯 Lateral patellar retinaculum ・知覚神経:大腿神経前皮枝 Anterior cutaneous branches of Femoral nerve・伏在神経膝蓋下枝 Infrapatellar branch of Saphenous nerve ・血管:膝関節動脈網(外側下膝動脈) Genicular anastomosis (Inferior lateral genicular artery) 【名の由来】「犢=子牛」。本穴のある膝蓋靱帯周囲の形が、子牛の鼻を思わせる事から。 【交会】・経筋:足陽明経筋の結する処(膝) 【作用】〔瀉〕通経活絡・疏風散寒・消腫止痛 【弁証主治】◆足陽明経(筋)病 躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・耳疾患・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど 【主症主治】『脚気八処之穴の三/脚気〔灸50壮〕・膝痛・足第3指痛』 【配穴】+昆侖…咳嗽・疼痛〔瀉法〕 +膝関…大腿や膝の炎症〔瀉法〕 |