ST2.四白(しはく)

取穴部位:瞳孔の下1寸、眼窩下孔部

筋肉:眼輪筋

運動神経:顔面神経

知覚神経:上顎神経

血管:眼窩下動脈

ST2 )『四白』しはく 足の陽明胃経

主治・対象疾患

顔面神経麻痺

三叉神経痛

眼筋けいれん

眼瞼炎

眼瞼下垂

眼精疲労

眼痛

視力減退

眼の充血

結膜炎

夜盲症

麦粒腫

トラコーマ

鼻炎

蓄膿症

頭痛

上歯痛

口内炎

顔面チック

脳性麻痺

 T2)四白si4bai2)(しはく)・面鼽骨空

【取穴】

顔面部、眼窩下孔部。

【名の由来】

「四=四方」「白=光」。本穴に視力回復の効がある事から。

【作用】

〔瀉〕清頭明目

【弁証主治】

足陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

【主症主治】

眼疾患・顔面神経マヒ・顔面の痙攣

眼輪筋 (がんりんきん)

眼裂周囲の眼瞼筋に含まれる筋肉で、前頭骨の鼻部、涙骨涙嚢溝前部、上顎骨前頭突起および内側眼瞼靱帯とその辺縁から起こり、眼裂周囲の皮下に停止する筋肉。まぶたを閉じたり涙能を開く働きがある。

寒冷療法 (かんれいりょうほう)

患部を冷やす治療法で、ヒスタミン物質が血管を拡張し、それに応じて充血が起こるため、患部の筋血流量が増加する。

関連痛 (かんれんつう)

ある部位の痛みを異なる部位の痛みと脳が勘違いすることによって起こる痛みのこと。

キーゼルバッハ部位 (キーゼルバッハぶい)

鼻中隔の前方下部のことをいい、鼻出血が起こりやすい部位。

キュア

治療や医療という意味。または病気に対する対策や解決策のことを指す場合もある。

顔面神経 (がんめんしんけい)

第7脳神経の一つで、顔面神経管から皮膚表面に出てきて顔面全体に分岐していく神経。表情筋の運動や唾液の分泌、味覚などに関与する。顔面神経からは、味覚などを司る鼓索神経、涙液や鼻水の分泌に関わる大錐体神経、アブミ骨筋を支配するアブミ骨筋神経、顎二腹筋(後腹)を支配する顎二腹筋枝、茎突舌筋を支配する茎突舌筋枝、後頭筋・後耳介筋・上耳介筋・側頭頭頂筋などを支配する後耳介神経などが分岐し、その後に耳下腺神経叢を作る。耳下腺神経叢は更に頸枝・下顎縁枝・頬筋枝・頬骨枝・側頭枝に分かれ、頸枝は広頸筋の支配と頚部の知覚、下顎縁枝は広頸筋・口角下制筋・下唇下制筋・オトガイ筋の支配、頬筋枝は口角下制筋・口輪筋の支配、頬骨枝は上唇挙筋・上唇鼻翼挙筋・鼻根筋・鼻筋・口輪筋・小頬骨筋・大頬骨筋などの支配、側頭枝は眼輪筋・前頭筋・皺眉筋・上耳介筋・前耳介筋・側頭頭頂筋などの支配を司っている。

顔面横動脈 (がんめんおうどうみゃく)

浅側頭動脈から起こり、顔面を横切るようにして走る動脈。主に耳下腺や咬筋、皮膚に栄養を送っている。

顔面神経管 (がんめんしんけいかん)

内耳孔から茎乳突孔までの顔面神経の通り道のこと。

顔面動脈の枝 (がんめんどうみゃくのえだ)

顔面動脈から起こる動脈の総称。眼角動脈や外側鼻動脈、上唇動脈、下唇動脈、オトガイ下動脈などがある。