箕門は、足の太陰脾経の11番目のツボです。 ツボの取穴部位は、大腿内側、膝蓋骨底内端と衝門を結ぶ線上、衝門から3分の1、縫工筋と長内転筋の間、大腿動脈拍動部になります。太もも内側(親指側)で、膝の上へりから足の付け根に向かってまっすぐ指の幅10本分上で脈を感じ取れるところで探してみてください。
箕門の名前の由来は、星座からきているとされています。古代中国で「箕星」という星座が、箕門穴の取穴時に膝を曲げて足を外展させた姿に似ていることからこの名がついたといわれています。箕門の効果効能は、尿道炎・尿失禁・鼠径部(そけいぶ)の痛みに対して効果があります。また、婦人科疾患、鼠径ヘルニアなどの症状を和らげる効果があります。更に坐骨神経痛、脱腸、腹水にも有効とされ、その他、男女の生殖器の病気や足の静脈瘤、痔などの改善に役立ちます。
箕門を押す際には、両手の親指を重ねて円を描くように操みます。右回り、左回りに各10回ずつ、それぞれ3~5セット位行います。また、肉離れの処置の場合は、その急性痛がおさまってからじっくり押し揉みすると効果的です。もし、即効的に利尿を作用を促したい場合は、大腿の前内側を片手の手掌で軽く下から上へと擦ります。もちろんいつも紹介している通り、家庭灸や温熱灸療法も効果的です。尿漏れや尿失禁は自分とは関係ないと思いの方が多いとは思いますが、ご自身はまだまだ大丈夫でも高齢のご家族がいる方や、介護の必要な方が身近にいらっしゃる方は、ぜひ、お試しください。ただ、触ってみるとわかると思いますが、意外と硬くなっている部分でもありますので、押すときの強さには十分にご注意ください!!【取穴】
大腿内側、膝蓋骨底内端とSP12)衝門を結ぶ線上、SP12)衝門から1/3、縫工筋と長内転筋の間、大腿動脈拍動部。
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