SP18.天渓(てんけい)

取穴部位:膻中穴の外6寸、乳中穴の外2寸、第4肋間

筋肉:大胸筋

運動神経:内側胸筋神経外側胸筋神経

知覚神経:肋間神経外側皮枝

血管:肋間動脈外側胸動脈

膻中穴の外6寸、乳中穴の外2寸、第4肋間に取る。

解剖学的データ

筋肉

大胸筋

鎖骨内側1/2・胸骨と肋軟骨(第2~第7前面)・腹直筋鞘の3部から起こり、上腕骨大結節稜に停止する筋肉。主に上腕を屈曲・内転・内旋させる働きがあり、また呼気にも関わる。

運動神経

内側胸筋神経

腕神経叢から分岐する知覚神経で、外側胸筋神経と合わせて胸筋神経または前胸神経とも呼ばれる。

外側胸筋神経

腕神経叢から分岐する知覚神経で、内側胸筋神経と合わせて胸筋神経または前胸神経とも呼ばれる。

知覚神経

肋間神経‐外側皮枝

胸神経前枝のことで、肋間動静脈とともに肋間を走行する神経。肋間神経からは、外肋間筋・内肋間筋・最内肋間筋・肋下筋・胸横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋・腹直筋・錐体筋・肋骨挙筋・上後鋸筋・下後鋸筋を支配する筋枝が出る他、前胸部から体表に出て知覚を司る前皮枝、体幹の外側で体表に出て知覚を司る外側皮枝が分岐する。第2もしくは第1・第3肋間神経外側皮枝は肋間上腕神経の一部となる。

血管

外側胸動脈

腋窩動脈から小胸筋の後かまたはその外側で起り,小胸筋の下縁にだいたい平行して下内側に走る動脈。大胸筋,外側鋸筋に分布し、胸壁にあるほかの動脈とつながる。

肋間動脈

最上肋間動脈・胸大動脈から起こり、肋骨の下縁(肋間)に沿って走る動脈のこと。肋間動脈の起始部近くからは背枝が出ており、さらに背筋を栄養する筋枝、脊髄を栄養する脊髄枝、背部の皮膚を栄養する皮枝に分かれる。また肋間動脈が内肋間膜を貫通すると側副枝が出ており、下位の肋骨の上縁に沿って走る。胸郭の外側部では外側枝が出ており、さらに前枝と後枝に分かれ胸郭外側壁の皮膚に栄養するが、前枝からは乳腺枝が出て乳腺も栄養する。

SP18.天渓(てんけい) 

SP18 天渓(てんけい)

【足の太陰脾経】

 部位

膻中(任脈)から第4肋間中、前正中線から外方6寸に取る。 

解剖

大胸筋、〈筋枝〉内側・外側胸筋神経、〈皮枝〉肋間神経、[血管]胸肩峰動脈、外側胸動脈 

臨床 肋間神経痛など

主治・対象疾患

咳嗽

喘息

胸部苦満

胸脇苦満

胸痛

胸脇痛

胸膜炎

肋間神経痛