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マシニン
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生薬英名
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Cannabis Fruit
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生薬ラテン名
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CANNABIS FRUCTUS
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生薬和名
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麻子仁
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基原植物
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植物名
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アサ
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ラテン名
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Cannabis sativa L.
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科名
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Cannabaceae
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和科名
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アサ科
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一般名
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アサ
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一般英名
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Hemp, Cannabis
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品種等
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栃木白
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分類
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1年生草本
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画像
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形態的特徴
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高さ1〜3m,茎は直立,枝分かれし,表面に縦溝があり,短い柔毛が密生する.掌状複葉で互生,茎下部の葉は対生する.小葉は3〜11枚,披針形から線状披針形,先端は長く尖り,基部は楔形,縁にはあらい鋸歯があり,上面は深緑色でざらざらしており,下面は灰白色の絨毛が密生する.柄の長さ4〜14cm,短い綿毛がある.花は単性,雌雄異株.雄花は円錐花序をまばらにつけ,黄緑色,花被5枚,長卵形で瓦状に配列し,雄しべ5本,花糸は細長い.雌花は葉腋に叢生し,緑色,花ごとに卵形の包片で外がおおわれ,花被1枚,膜質,雌しべ1本,子房は円球状,花は2分枝する.扁平な卵形の痩果を結ぶ.長さ4〜5mmで,細かい網紋があり,外側は黄褐色の包片で包まれている.
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生態的特徴
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中央アジア原産の1年草で、古くから熱帯、温帯各地で繊維資源のために栽培された。大麻の薬用は9世紀頃インドで始まり、ペルシャ、アラビアに伝えられた。温暖な気候を好み,成長期に雨水が多く,成熟期に乾燥するのが良い.国内では薬用,食用として栃木,長野,岩手,広島,熊本などで栽培され,栃木が主産地である.国外産地は,中国(黒龍江,遼寧,吉林,四川,甘粛,雲南,江蘇,浙江省),インド,韓国,東南アジア.開花期,結実期は山地により異なり,華東での開花期は5〜6月,結実期は6〜7月,華北の開花期は6〜7月,結実期は8〜9月.
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生育特性
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写真ライブラリー
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写真ライブラリー
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写真ライブラリー(Cannabis sativa L.(アサ))
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069-01 マシニン:左 THC型・右 CBD型05.12.13種子
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アサCBDA発芽期
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アサTHCA発芽期2
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アサTHCA発芽期
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アサTHCA発芽期3
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発芽期
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標本園 THCA種 No.13
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発芽期
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標本園 THCA種 No.13
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アサTHCA葉2
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アサTHCA葉
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アサTHCA生育期
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生育期
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標本園 THCA種 No.13
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花 雌花
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標本園 THCA種 No.13
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花 雌花
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標本園 THCA種 No.13
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花 雄花
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標本園 THCA種 No.13
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実
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標本園 トチギシロ
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実
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標本園 トチギシロ
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実
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標本園 THCA種 No.13
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生薬
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CBDA.JPG
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THCA.JPG
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THCA&CBDA.JPG
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CBDA発芽.JPG
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THCA発芽.JPG
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CBDA生育横.JPG
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CBDA生育縦.JPG
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P9030778.JPG
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発芽期
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筑波研究部標本園
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発芽期
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筑波研究部標本園
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種子
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筑波研究部標本園
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収穫物
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筑波研究部標本園
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文献情報
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生薬名
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マシニン
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組織培養物及び効率的増殖法
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植物名
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アサ
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ラテン名
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Cannabis sativa L.
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文献コード
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Cannabis_sativa-Ref-1
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出典(著者,雑誌,巻号頁,発行年)
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Hemant L. et al.,
In Vitro Cellular & Developmental Biology -Plant- 45:12–19 (2009)
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要約(和訳)
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Cannabis sativa 1年齢母植物の腋芽を含む節切片を用いた効率の高いシュート再生は、0.05から5.0μMのチジアズロンを添加したMS培地で達成された。再生個体の質と量は、ベンジルアデニンやカイネチンよりもチジアズロン(0.5μMのチジアズロン)を用いた方が良好であった。0.5μMのチジアズロン添加培地にジベレリン7.0μMを加えると、シュートの生長が増加した。500g l-1活性炭、2.5μM IBAを添加した1/2MS培地に移植すると、伸長したシュートの95%が発根した。発根した植物は、首尾良く土壌に馴化できた。 順化後、4ヶ月 in vitro増殖した植物の成長パフォーマンスをex vitroで栄養成長した同齢の植物と比較した。異なる光のレベル(0、500、1000、1500、2000μmol
m−2 s−1)条件下で研究した、光合成と蒸散の特性を研究した。両タイプの植物において、1,500 μmol m−2
s−1までは、光強度が増加すると光合成が増加し、その後減少した。しかし、この増加は、500 μmol m−2 s−1以下の低い光強度で顕著であった。気孔コンダクタンスと蒸散は、試験した最高レベル(2000μmol m−2 s−1)まで、光強度とともに増加した。細胞間CO2濃度(Ci)ならびに細胞間CO2濃度と周囲のCO2濃度(Ca)の比(Ci
/ Ca)は、in vitroとex vitroの両植物において、光強度の増加とともに減少した。その結果は、本研究の範囲内では、ガスと水蒸気の交換特性の点において、in vitroで増殖し硬化した植物は、同齢のex vitro植物と機能的に同等であることを示している。
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目的
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選抜高収量性クローンの大量増殖
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材料(品種,系統,産地,由来)
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ミシシッピー大学Coy-Waller研究室の室内栽培施設で育てたC. sativa選抜高収量性品種(MX-1)
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外植片
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腋芽を含む1cm以下の節切片
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初期培養
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0.1% Tween20を含む0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で20分間外植体を表面殺菌。培地に置床する前に滅菌蒸留水で5分間3回洗浄。
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シュート増殖
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(シュート増殖)MS+3%ショ糖+0.8%寒天(シグマタイプE)+0.5μM TDZ+0.7μM GA3 , pH 5.7、25±2°C、光光子束52 μmol m−2 s−1、16時間日長で培養
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発根
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(発根)1/2-MS+2.5-5.0 μM IBA+500 mg l−1 活性炭 2.5cmの長さのシュートからの発根率80-95%、25±2°C、光光子束52 μmol m−2 s−1、16時間日長で培養
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馴化条件
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(馴化)発根した幼植物は、potting
mix(混合培土)を入れたthermocol cups(保温カップ)に首尾良く移植した。14-16cmの高さの植物は、95%生存していた。
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鉢上げ・定植
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記載無し
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栽培条件
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記載無し
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再生植物体の形質
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馴化した植物は、正常な成育を示し、肉眼での形態的な変異は観察されなかった。
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分析した成分
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記載無し
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成分の抽出法
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記載無し
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分析法
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記載無し
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備考
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植物体栽培及び植物の効率的生産法
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さく葉標本情報
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トランスクリプトーム・ゲノミクス情報
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稀少植物情報
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保有資源情報
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部位
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果実
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局方収載
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局
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食薬区分
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専ら医薬品(発芽防止処理されている種子は非医)
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生薬成分
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脂肪油:olein, linolein,
linelenin など 糖:pentosan, dextrin など その他:trigomelline, choline, emulsin など
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成分(化合物)
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性状
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扁平な卵円形で長さ4〜5mm,直径3〜4mm.表面はつやがありなめらかで,灰緑色または灰黄色,微細な白色,褐色または黒色の花紋があり両側にそれぞれ1条の浅い稜線をもつ,1端は鈍くとがり,もう1端には柄が脱落した凹状の跡がある.外果皮は薄く,ない果皮は固くもろい.緑色の種皮は通常内果皮上についており,離れにくい.胚乳は灰白色,薄い.子葉は2枚,肥厚していて,油性に富む.においはわずか,味は淡白.黄色で皮殻がなく,豊満なものが良い.
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用途
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緩下薬
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調製法
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秋,冬,果実が成熟したとき,全株を切り取り,日干しし,果実を打ち落とし,夾雑物を取り除く.夾雑物および残留外殻を取り去り,仁だけを取り出す.
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エキス収率
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文献情報
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処方
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炙甘草湯,潤腸湯,麻子仁丸
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モデル試料 7件
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遺伝子情報 9件
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日本薬局方情報
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定量法
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確認試験法
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生薬名
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マシニン
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試験名称
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確認試験法(TLC)
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分析条件
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本品の粉末0.3gにメタノール3mLを加え,10分間振り混ぜた後,遠心分離し,上澄液を試料溶液とする.この液につき,薄層クロマトグラフィー〈2.03〉により試験を行う.試料溶液5μLを薄層クロマトグラフィー用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする.次にヘキサン/酢酸エチル混液(9:2)を展開溶媒として約10cm展開した後,薄層板を風乾する.これにバニリン・硫酸試液を均等に噴霧し,105℃で5分間加熱するとき,Rf値0.6付近に濃青紫色のスポットを認める.
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備考
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Merck社製とWako社製TLC plateの比較および、7cmと10cm展開の比較
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画像データ
画像
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モデル試料のTLC画像と比較する
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備考
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Merck 社製 TLC plate(7cm展開) Rf値 0.63(濃青紫色) 展開時間 8分 ①中国(2009年11月入手) ②中国(2009年8月入手) ③中国(2008年6月入手) ④中国(2008年1月入手)
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画像
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モデル試料のTLC画像と比較する
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備考
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Merck 社製 TLC plate(10cm展開) Rf値 0.67(濃青紫色) 展開時間 19分 ①中国(2009年11月入手) ②中国(2009年8月入手) ③中国(2008年6月入手) ④中国(2008年1月入手)
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画像
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モデル試料のTLC画像と比較する
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備考
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Wako 社製 TLC plate(7cm展開) Rf値 0.69(濃青紫色) 展開時間 5分 ①中国(2009年11月入手) ②中国(2009年8月入手) ③中国(2008年6月入手) ④中国(2008年1月入手)
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画像
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モデル試料のTLC画像と比較する
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備考
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Wako 社製 TLC plate(10cm展開) Rf値 0.70(濃青紫色) 展開時間 11分 ①中国(2009年11月入手) ②中国(2009年8月入手) ③中国(2008年6月入手) ④中国(2008年1月入手)
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生薬名
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マシニン
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試験名称
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乾燥減量
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分析条件
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乾燥減量〈5.01〉 9.0%以下(6時間).
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備考
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生薬名
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マシニン
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試験名称
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灰分
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分析条件
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灰分〈5.01〉 7.0%以下.
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備考
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生薬名
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マシニン
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試験名称
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酸不溶性灰分
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分析条件
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酸不溶性灰分〈5.01〉 2.0%以下.
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備考
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エキス含量
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精油含量
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生薬名
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マシニン
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試験名称
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純度試験
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分析条件
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ほう葉 本品は,異物〈5.01〉に従い試験を行うとき,ほう葉を含まない.
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備考
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その他
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NMR情報
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漢方処方情報
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処方番号
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処方名(漢字)
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麻子仁丸
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処方よみがな
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ましにんがん
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処方局法収載
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医療用処方
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処方成分分量
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マシニン 4-5 シャクヤク 2 キジツ 2 コウボク 2-2.5 ダイオウ 3.5-4 キョウニン 2-2.5 (カンゾウ1.5を加えても可)
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処方用法・用量
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処方効能・効果
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処方原典
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処方出典
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処方エキス収率ファイル名
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文献情報
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生薬名
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マシニン , シャクヤク , キジツ , コウボク , ダイオウ , キョウニン
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副作用情報
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Kampo CONSORT Statement
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生物活性情報
試験名
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Amyloid beta cell
death
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研究領域
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脳・神経系
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試験レベル
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Cell-based
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プロトコール
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ddYマウス胎生14日齢胎児脳より大脳皮質を摘出し分散培養した。培養1日後、10uM Amyloid-beta(25-35)と試験エキスを同時投与し、48時間後の生細胞数をCellTiter-Glo 試薬 (Promega #G7571)にて測定した。
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結果タイプ
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コントロール細胞の生存を100%,Amyloid beta(25-35)処置による細胞生存を0%とし,試験薬物による変化を%で示し細胞死阻害活性とした。(正数値が大きいほど細胞死阻害活性が高い)
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PubMed ID
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備考
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活性試験結果情報
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測定データ種別
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動物種
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濃度単位
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備考
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活性試験結果
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生物活性情報
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Amyloid beta
cell death
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