イソプレナリン
イソプレナリン
【英】isoprenaline
【独】Isoprenalin
【仏】isoprenaline
同義語:イソプロテレノールisoproterenol, レビソプレナリンlevisoprenaline,イソプロピルノルアドレナリンN‐isopropylnoradrenaline
C11H17NO3.分子量211.24.カテコールアミン*の一種.気管支筋弛緩薬.主にl体の塩酸塩(水に溶けやすい白色の結晶性の粉末)が交感神経興奮薬(β1,β2),抗不整脈薬,気管支拡張薬として用いられている.あらゆる臓器のβ受容体*に対して強い刺激作用を示すが,α受容体*に対する作用はほとんどない.心臓,血管,気管支および腸管平滑筋などに作用する.l体はdl体より作用が90倍強いといわれる.気管支喘息*に経口投与あるいは吸入する.注射液として,徐脈型のアダムス・ストークス症候群*Adams‐Stokes syndromeの発作時(高度の徐脈,心停止を含む)あるいは発作反復時,心筋梗塞*や細菌内毒素などによる急性心不全,手術後の低拍出症候群*,気管支喘息の重症発作時に用いる.重症の冠動脈疾患,特発性肥大性大動脈弁下狭窄症,ジギタリス中毒などの患者には禁忌である.エピネフリン*やテオフィリン*との併用で重篤な不整脈を起こすことがある.〔承認投与量の上限〕 l‐塩酸イソプレナリン:(経口)dl‐塩酸イソプレナリンとして1回15mg,1日3~4回;(注射)点滴静注1.0mg,緊急時0.2mg.