123IBMIPP

アイ123ビーエムアイピーピー

【英】123IBMIPP

同義語:ヨウ素123BMIPP

 

β‐methylpiodophenylpentadecanoic acid(123I)の略(化学名:15‐(P‐〔123I〕‐iodophenyl)‐3R, Smethylpentadecanoic acid,商品名:カルディオダイン)で,心筋脂肪酸代謝をガンマカメラ*でイメージングするための放射性医薬品*.健常心筋ではエネルギー源の6070%を脂肪酸のβ酸化により得ている.123IBMIPPは脂肪酸のβ位にメチル基が結合している側鎖脂肪酸でβ酸化を受けないため直接β酸化を反映していないが,動物実験などによりBMIPPの心筋摂取が心筋細胞内のトリグリセリド含有量,ATP濃度およびミトコンドリア機能を反映することが示されている.したがって静注された123IBMIPPは心筋に長くとどまることにより,SPECT(シングルフォトンECT*)を用いて局所心筋脂肪酸代謝を視覚的に評価することができる.心筋脂肪酸代謝の評価の目的で各種心疾患に利用されているが,特に虚血性心疾患*では心筋血流イメージングで異常が現れない代謝障害部位も検出可能でその有用性は高い.