三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう) | ||||||||||
適応症 | 吐血・喀血(かっけつ) | 痔出血 | 常習便秘 | 高血圧症 | 動脈硬化症 | 代償月経 | 月経過多 | 結膜炎 | 白内障 | 眼底出血 |
目標 | 血圧を下げる代表的漢方薬 のぼせて精神不安があり、胃部がつかえて便秘がひどいもの。充血、出血の傾向を伴うこともあるが、この場合血液の色は鮮紅色であること。 |
構成 | 大黄(だいおう):1 | 黄蓮(おうれん):1 | 黄今(おうごん):1 | |
各1に、熱湯0.1リットルを加えて、3分間煮沸し、かすをとって頓服します。 | ||||
備考 | 本方は、高血圧症に用いられ、気分がイライラして落ち着かない、などの神経の興奮状態を鎮静させ、安眠とともに血圧を降下させますが、その作用は一過性ですから、根本治療には大柴胡湯(だいさいことう)、 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などと合わせて用います。また、便秘のない人には 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を用います。本方は、常習便秘によく用いられ、服用後8〜10時間で快便が得られます。ただし、冷えを強く訴える人には不適で、その場合には麻子仁丸(ましにんがん)を考えます。 |