第3章 阿是穴(奇穴)篇
前記の経穴354穴は滑伯仁の『十四経絡発揮』に記入された経穴であって、その後一般化された治療点であるが、なおその以前あるいは以後において優れた診察点、ならびに治療点として以上のほかに多くの人によって認められた部位があった。これらの孔穴を前記経穴と区別して、阿是穴(あぜけつ)または奇穴(きけつ)と呼んでいる。阿是とは『千金方』という本に初めて記載された語で「あまねくよき(すべてによろしい)」の意味で、「病所を按じて心よきところ」から出たものである。古代中国における西洋医学輸入以前の純然たる東洋医術にあっては、経絡説はただ一つの解剖、生理、病理の考え方であった。しかし学問以前の原始医術または素朴な民間の術は、病所あるいはやまいの反応の現われる圧痛点に対して、さまざまな施術がなされたのである。その多くは人智が発達し、しだいに医学の体系ができたときに、経絡説の中に包含されたのであるが、この中にもれたものもあったし、その後に発見されたものもあった。奇穴、阿是穴はこれらのものをさすのである。つぎに古来緒(いと)や竹などの材料を使っての特別な取穴法も考案され、一般に普及された名穴も数多くあったのである。そのうちこんにちまで伝わる有名なものが、次に挙げられているとおりである。
また治療点を求めるのに経絡とか経穴になんら関係なしに、押さえて痛むところを穴として、そこに刺鍼、施灸する法もある。もちろん、この押さえて痛むところ、反応のあるところは、これを吟味すれば、多くは経穴として取扱われているものであるが、この場合は施術者の観念が経絡経穴に置かれていない。したがって治療点がその局所だと=こ限られ、経絡の関係を考慮して遠隔部に求めることもなくなる。経絡説に基づく優れた治療法においても、なお療治法の目的で散鍼とか散灸とかが盛んに応用されている。原始素朴的ではあるが、その応用の方法によっては、立派な成績を現わすことは疑いない事実である。ただし阿是穴だけに頼るということは疾病全体、さらにからだ全体を考えない対症療法に終始するという欠陥になるから、古人は深くいましめている。
1・前 神 聴(出典、『類経図巽』)
部 位 百会の前1寸にある。
取り方 百会(頭頂、両耳の最高部を結んだ線と正中線との交点の陥中)の前1寸。すなわち、百会の前1寸5分の前項の後5分に当る。
【主治症】中風、療病
2・後 神 聴(同前)
部 位 百会の後1寸にある。
取り方 督脈、百会の後1寸のところに取る。
【主治症】中風、風痛
吉・印 堂(『神農鍼経』)
部 位 眉間(みけん)の中央部。
取り方 前額部で左右両眉の間の中央部。
【主治症】小児のひきつけ、鼻疾患、眩垂
4・金津玉液・(『類経図巽』)
部 位 舌下の紫脈(青すじ=静脈)にあって、左右によって名称が異る。金津は左の紫脈、玉液は右の紫脈。
取り方 舌を巻いて太い静脈の上に取る。
算3章 奇穴
【主拍症】舌炎、咽頭、喉頭の腫れ痛み、扁桃炎等の場合に鴻血する。
5.婦人腹中
部 位 両乳頭の問の陥中、圧して痛むところにある。
取り方 任脈中の経穴としては、通常胸骨の正中で両乳の間、仰臥して乳頭を結んだ緑の中央に取る。乳頭は多くは第4肋間に当るが、なぜ婦人腰中として特別に扱ったかといえば、婦人の乳房は一般に大きく、また個人によって不同であるから、個人々々によって部位が多少異なるのは当然である。そこに奇穴としての意味があるわけである。
〔主拍症】喘息発作、乳汁分泌不足。
6・階段の灸穴 はしご灸(『内科秘録』)(GV-7)
取り方 第7・8・9・10・11胸椎棟突起の外方5分の点に左右10穴を取る(このほかに数説あるが略す)。米粒大15~20壮施灸する。
【主拾症】呼吸器疾患、消化器疾患、脊髄疾患。
7・中 枢(『索間気府論』)
部 位 背部正中、第10胸椎妹突起の下の陥中にある。
取り方 督脈に当る、第11椎の下に背中穴がある。その1椎上に取る。
【主治症】食道痙攣、背腰部の神経痛、小児軌
8・療 相(『類経図巽』)
部 位 第1腰椎疎突起下の外方3寸5分にある。
取り方 背の正中から3寸5分離れたところで第12肋骨下縁に取る。ここ酎山棟筋(脊柱起立筋)の外縁の陥凹部で、次の病症のときは庄痛のよく現われるところである。
【主掩症】神経性胃痛、胃腸炎、腸仙痛、腰痛、婦人病
9.竹杖の穴 (『千金方』)
部 位 普通は第2腰椎梯突起下の命門穴付近にあたるが、直立した場合に、腹部の肥痩によって臍の位置が多少異るので、穴の部位も人によって不同である。
取り方 直立して竹を地上から臍中の長さで切断し、これを後方に廻して地上から腰の正中に当る竹の先端に穴を取る。
毎義遠島(『類経図巽。)Ⅴ、2。.Tsri・rae・i。(BL-2。)
部 位 腰部、第3勝椎棟突起下の外方1寸5分にある。
取り方 左右の腸骨稜の最も高いところを結んだ線(ヤコピー線)が第4腰椎鰊突起に当るので、その直上の外方1寸5分のところに取る。
腎愈(第2腰椎林突起下の外方1寸5分)の1椎下より約5分の外方に取る。
【主治症】腰痛、腸仙痛、痔凄
11.開 元 愈(Bレ26)
部 位 第5腰椎林突起下の外方1寸5分にある。
取り方 第4腰椎梯突起は、左右腸骨稜の最も高いところを結んだ線の上にあるので、これより下方1椎目が第5腰椎棟突起に当る。その下端の両側1寸5分に関元愈を取る。
【主治症】婦人病、腰痛、尿閉 気海愈と関元愈を膀胱経の正穴とみる説がある。(『鍼灸大成』)この場合は腎愈と同じように正中から1寸5分離して取る。フランス、ドイツでは主としてこの説に従っている。
12・腰 脹(『類経図賓』)
部 位 直立すれば腰仙部に左右の眼のようにできる陥凹部にある∧泡骨
取り方 直立または伏臥して取る0ほぼ第4腰椎棟突起の高櫛の上に大殿筋、脊柱起立筋の緊張によってできる陥凹部に取る。
【主治症】腰痛、男女生殖器疾患、とくに精巣炎、卵巣炎
・粛炭+岳。又はふ。,(『千金方』)(GB-31)
部 位 大腰外側、腰上7寸にある。
取り方月旦経に属し、直立して手を垂れ中指先端の当るところに取る。中 横穴(膝上5寸)の上2寸に当る0大腿外側の中央に当る。
【主治症】脚気、中風、下肢の麻痺、神経痛等、主として下肢の運動神経、知覚神経の異常に用いる。
○ 欧州では本穴を正穴としてVB・31号を付している。
14.膝 眼
部 位 膝蓋骨の下、膝蓋靭帯の両側の陥凹部にある。
取り方 膝を伸ばすと、膝蓋骨の下に硬く膝蓋靭帯が現われる。その両側の陥凹部に取る。その外側のものを外劇艮、内側のものを内藤版ともいう。
【主治症】中風、脚気等によって起る下肢の運動麻痺、腰間節炎、リウマチ
15.肘 尖 (『千金翼方』)
部 位 肘頭の尖端にある。
取り方 手を胸に当てて肘頭の尖端に押して痛むところがあり、ここに取る。
【主治症】痍痙(富
16.五 虎
適)、虫垂炎、その他、攣(よう)等の化膿性疾患穴 (『類経図翼』)
部 位 手を握り、手の第2指および第4指の基節骨と中節骨との関節(近位指節間関節)部の背側中央にある。
取り方 事を握って関節の高いところの陥凹部に取る。
【主治症】手指痙攣
17・拳 尖 穴 (『明堂灸経』)
部 位 手を握り、手の第3指(中指)の基節骨と中節骨との関節(近位指節間関節)部の背側中央にある。
【主治症】はやり目、角膜翳、目の痺痛
18 鬼 謀 (『類経図翼』)
取り方 合掌するようにして左右の母指の槙側をあわせて細紐でしばり、両指の爪甲板部間に取穴し、これに施灸する。
【主治症】牙関緊急、精神病、′ト児府通.壷品蒜(『明堂灸経』)
取り方 第1胸椎辣突起から第5腰椎蹄突起までの両側5分のところに17穴を取り、左右合計34穴にすべて15壮づつ灸をする。
【主治症】胸腹部いっさいの慢性病、特に肺結核によい。
28.回気の灸 (『類経図翼』)
取り方 尾骨の先端よりやや肛門に近いところで、赤(粘膜)白(外皮)肉の際にとる。
【主拍症】痔疾諸症、外肛門括約筋麻痺なお回気といって、卒倒、気絶といわれる諸種の原因による人事不省を蘇生させる意味で、知覚鋭敏な部位に施術されることがある。掌中、足底人中、指端の諸穴(井穴)、臍中、百牟筆に強刺激を与える施粂または恥一員回墾準といヤれる0
21.;爽 脊 灸
この方法に次の二説がある。
第1説(『国学奇愈』)
取り方 手掌を前に向け、両上肢を肩の高さに伸ばし、左右肘頭の間に細棒を当て、脊柱との交点より外方1寸5分の点に施灸する。(大抒穴の近くに当る。主治症は大抒と同じ)
第2説(『類経図巽』、『千金巽方』)
取り方 両上肢を下に伸ばし、体側に密着させて細ひもを左右の肘頭に当て、細ひもと脊柱との交点(おおよそ第12胸椎麻突起に当る)より外方1寸5分に施灸する。(胃愈の近くに当る)
【主拍症】霹乱、排膿筋痙攣、筋脈攣急(きんにく、すぢのひきつり)
22.騎竹馬の灸(『類経図翼』)
元結(もとゆい)、または細ひもを男は左、女は右の手の肘窟横紋の正中より中指尖端までの長さに切る。
次に太い竹に患者を馬のりにさせ、ふたりの助手により前後より持ち上げ、左右に動揺、倒れないように支え、先の元結の一婦を尾骨の先端に当て、他の一端を脊柱に沿って上方にのばし、そ の終端に仮点をつけ、その両側1寸のところに取穴する。
【主治症】鼠背部の願、警塵(るいれき)、乳腺炎等、外部の腫物いっさいに効果がある。
2吉・四花患ノ門
四花穴 伸縮しない元結または紙よりを首にかけ、鳩尾のところで両端を切る。このひもの中央を喉頭隆起にかけ、その両端を背部にまわし、脊柱上でその先端に仮点を付け、ア点とする。次に口を閉じて左右の口角の間を測り、脊柱上のア点にその中央部をあてて、その左右にイ、ウの2点、上下にエ、オの2点、計4点に施灸する。
患門穴 患者を直立させ、足の母指の先端に細ひもの一端を当て、足底の中央、踵骨部より下腿後側中央を上行し、膝駕横紋の中央で切る。この細ひもの一端を鼻尖に当て、鼻柱、頭部正中に上行させ後頭部、背部を下り、終端の当る脊柱上に仮点をつける。次に患者にロを閉じさせ、一方の口角と鼻の下(鼻中隔の下端)を経て他方 の口角までの長さを測り、この中央を先の仮点に当てて両端を伸ばし、その終るところの2点に施灸する。(心食のやや外方に当る)
【主治症】呼吸器疾患、心臓疾患 舶甘24・腰部八点灸(原志免太郎博士)
1一 左右腸骨稜最高部を結びその両端を2点とする。(ア、イ)
第3章 奇穴
2.ア、イの点より尾骨先端に斜線を引いて三角形を作る。
3■ ア、イ2点間を3等分して間にり、エの2点を作る。
4.ウ、エの2点より下方に脊柱に沿う垂線を引き、2.の斜線との交る点に左右1点づつオ、カを取る。
5.4.の線(ウオ\エカ)の中央に左右1点づつを取る。
以上、合計8点に足の三里を加えて施灸すれば腰部のやまい、特に撃仏軍に革畢蔓iあるといっている0
25.脊背五穴 (『困学寄食』)
1.陶道穴(第1胸椎諌突起下)と長強穴(尾骨先端)との間を伸縮しない元結、または細ひもで測る。
2・細ひもの中央部に当るところに1穴をとる。
3.この半分の長さを一辺とする正三角形を作り、その頂角を2.の穴に当て、左右の底角に当るところに2穴をとる。
陶道、長強、2.(頂角)の穴、3.(両底角)の2穴の5穴に灸7~15壮を行う。
【主治症】癒痛、/卜児急痛、摘報(ちくでき)
26.五 処 穴
1・手関節横紋より中指先端までの長さの元結または細ひもを作る。
2・この元結を尾骨の先端に当て、■脊柱に沿って上行させ、その終端に1点をつける。(ア)
3.元結の一端を上記のア点に当て、左右に伸ばし、その端に点をつける。(イ、ウ)
4・さらに、元結を中央より折り曲げて両端をアイ、アウに当て、これを底辺として、それぞれその上方に正三角形を作り。その頂点に2点をっける。計ア、イ、りおよび4.の上の2点の計5点に7壮ないし10壮施灸する。
【主拍症】腰、脚の神経痛およびリウマチ様関節炎エうにすじかい小児斜差の灸男児は左肝愈(9椎下両側)と右脾愈(11椎下両側)の2点。女児は右肝愈と左脾愈の2点。ト児の年令の数だけ施灸する。
【主拍症】小児府、その他′ト児諸病
28.中風七穴の灸
次の二説がある。
1.百会、曲馨、肩井、風市、足三塁、絶骨、曲池
2.百会、風池、大椎、肩井、間使、曲池、足三塁
【主治症】中風、半身不随、言語障害(百会、肩井、足三里、曲池は共通)かつけ はつし上
29.脚気八処の灸穴
風市、伏兎、憤鼻、外膜限、足三豊、上巨虚、下巨虚、懸鐘に灸 20ないし30壮。
弧 急 脈 (LV-12)
部 位 陰毛の中、外陰部の上際の外側、正中線の任脈の外方2寸5分、大腿内側の最上部(もものつけ根)にある。(気衝の外方5分)
【主治症】精巣炎、陰茎痛、陰療
第4章 奇経八脈
奇経とは、手足三陰(太陰、少陰、灰陰)三陽(陽明、太陽、少陽)のいわゆる12経脈のほかにある八つの経脈で、そのうちの任督二脈は直属の経穴があるので、12経に続いて前に記載したが、他の6脈には直属の経穴がなく、後に述べるように14経の問を連絡して行くものである。
奇経の働き 古医学では経脈に常経と奇経と2種があって、常経は気血の循環通路であるが、非生理的状態となって気血が12経脈に満ち溢れたときに奇経8脈にそそぎ、その急変を救うための経脈であるといっている。
1.督 脈 ㌘穴
【流注】督脈は会陰部より起り、長強大より背部正中を上行し、大椎、風 府から脳に入り、脳戸、富会等の緒穴を経て、前額をめぐり鼻柱より髄交に終る。
【病証】痛み′ト腹より上って心を衝く、大小便閉じる、女子は不妊症、痔、利尿筋麻痺、口渇
2.任 脈 24穴
【流注】任脈は会陰から起り、腹を上行して咽喉を経、オトガイに上り、承焚から唇をめぐり、上って甑交に至り、分れて目の下の承泣に終る。
【病証】男子は腸内結構、七症(五臓の揃と狐痛および顧症).女子は帯下、療癌(月経困難によって腹中に塊を生ずるこ声)、療衆(しやくじゆ)
吉.陽梼脈 20穴
【流注】陽璃脈は踵骨の中から起り、外果を循り、上行して風池に入る。
【病証】内果より上は弛緩し、外果より上は攣急する。
4.陰躊脈 8穴
[流注】陰腐脈は踵骨の中から起り内果を上行し咽喉に至り、衝脈に交りこれを貫く。
:病証】外果より上は弛緩し、内果より上は攣急する。
第4章 奇経八脈
5.衝 脈 22穴
【流注】衝脈は任脈、督脈と同じように子宮から起り、腹をめぐり、上行して咽喉に会し、別れて唇口を絡う。衝は通である。十二経に通ずるの意味である。
【病証】逆気、胸内急痛
6.陽維脈 24穴
【流注】諸陽の会に起り、諸陽の脈を経絡する。経は椎(つな)ぎ絡うの意味で、周身(全身を周(めぐ)る)の陽経の会合部に起り、諸陰諸陽の脈を経ざ絡う脈である。
【病証】一身済々として弛緩し、力なく、自分の身体の姿勢を保持することができない。(全身無力状態)
7.陰維脈 12穴
【流注】諸陰の会に起り、諸陰の脈を経絡(つなぎまとう)する。
【病証】驚き恐れて人事不省になる。
8.帯 脈 左右4穴
【流注】季脇(下部側胸部)の章門の穴より起り、帯脈穴を循り、帯のように腰を一周する。
【病証】腰、小腹弛緩し、腫満(はれみつや)する。
第5章 主拍症の一考察
第5章 主治症の一考察
各経ごとに一覧表にして列記したものを基本として、次のように考察を試みた。
1.経絡という躍の系列からの考察
各経絡の主治症を抜き出し、これらに関係のある主治穴を記載する。
2・経穴の主治症を横の系列からの考察
体幹を横にみて隣接の経穴を並べ、それらの主治症を考察する。
5.区分別に考察する
上腹部、下腹部、前腕の陽側(後側)というような区分けで考察する。
4.部位別に考察する
関節、指端等
1.経絡という縦の系列
前記の表から上段に属する主な主治症をあげて、これらの主治症をもつ経穴を列記すれば次のようになる。さらにこの主治症を人体図の上に記入すれば後に示す(282,283頁参照)、身体の区分と主治症の関係図ができあがる。
イ.呼吸器疾患
ロ.心臓疾患
脳、 零乱
イ.身 熱
ロ.上 焦 熱
咽
1.手太陰肺経
(咽喉、鼻、気管、胸膜、肺)
中府、雲門、天府、侠白、尺沢、孔最、列欠、経渠、太淵
中府、雲門、侠白、太淵、魚際、少商
魚際、少商
2.手陽明大腸経
商陽、二間、三間、合谷、湿潤
南陽、二間、三間、合谷、陽彩
歯
蚊
耳鳴
鼻
イ.消 化 器
胃
腸
消化器一般
ロ.頭、 顔面
目
歯
音
咽喉
ハ.生 殖 器
ニ.呼 吸 器
ホ.脳、脊 髄
へ.腰、脚、脚気
イ.消 化 器
胃腸一般
ロ.生 殖 器
ハ.呼 吸 器
南陽、三間
禾膠、週番、二間、三間、偏歴
商陽、合谷
禾膠、迎香
言・足陽明胃経
不容、承満、梁門、関門、太乙、滑肉門
滑肉門、外陵、大巨、水道
天枢、伏兎、陰市、染丘、三里、上巨虚、下巨虚、豊隆、
解齢、衝陽、陥谷、内庭、贋党
承泣、四白、巨膠、頭椎、解系)
巨膠、地倉、大迎、頬車、下関、内庭
地倉、大迎、滑肉門
人迎、水突、気舎、欠盈
天枢、外陵、大巨、水道、帰来、気衝
気戸、庫房、屋翳、鷹窓
解黙、衝陽、内庭、腐食、太乙、豊隆
三里、条口、太乙、天枢
4・足太陰脾経
隠白、太都、太白、公孫、商丘、三陰交、瀬谷、地機、
衝門、府舎、復籍、大横、膿京
三陰交、地機、陰陵泉、血海、箕門、衝門、隠白
食贅、天森、胸郷、周栄、大包
第5章 主拍症の一考察
ニ.脳 脊 髄l隠白、公孫、商丘、漏谷、大横
5.手少陰心経
イ.心 臓I極泉、霊道、通里、陰部、神門、少府、少衝
ロ.脳、神 経
ハ.胃
イ.頭、顔 面
耳
目
咽
頭痛
ロ.身 熱
イ.消 化 器
ロ.生 殖 器
.脳 脊 髄
ニ.泌 尿 器
ホ.呼 吸 器
へ.頭、顔 面
目
極泉、少海、通里、神門 少府
6.手太陽小腸経
後賂、前谷、腕骨、陽谷、肩貞、天窓、天容、聴宮
少沢、前谷、後彩、養老、肩中愈
少沢、後鉛
少沢、支正、小海、聴宮
前谷、後森、腕骨、陽谷、支正、′J、海、肩貞、照愈、肩外愈、天窓
7.足太陽勝胱経
胴愈、肝愈、胆愈、脾愈、胃愈、三焦愈、腎愈、大腸愈、
小腸愈、厨関、魂門、陽綱、意舎、胃倉、育門
腎愈、/ト腸愈、八膠、承扶
飛陽、僕参、申脈、金門、玉枕、天柱、心愈、京骨、束
骨、通谷
浮郎、委陽、志室、胞青、膀胱愈、腎愈、脾愈
晩戸、膏肯、患講、中膠、下膠、脾愈、大抒、風門、肺
愈、靡陰愈
晴明、横竹、五処、承光、絡却、玉枕、肝愈、胆愈
鼻
頭痛
ト.腰、脚 痛
イ.生 殖 器
ロ.泌 尿 器
呼 吸 器
ニ.消 化 器
ホ.心 臓
へ.咽 喉
イ.心 臓
ロ.消 化 器
へ 身 熱
イ.頭、顔 面
耳
目
咽喉
歯
ロ.上 焦 熱
第5亭 主油症の一考察
曲差、承光、通天、玉枕、天柱
墳竹、曲差、承光、絡却、天柱、胞愈
背腰仙部・下肢の諸穴
8・足少陰腎経
湧泉、然谷、照海、水兵、交信、陰谷、横骨、大赫、気
穴、四満、石関
然谷、水泉、復溜、横骨
胸部誇大(歩廊……)復溜
太賂、青愈、商曲、石関、陰部、幽門
湧泉、然谷、太賂、大鐘、照海
湧泉、然谷、太賂、大鐘、照海
8.手靡陰心包経
天地以下全穴
間使、太陵
天地、天泉、部門、労宮、太陵、中衛
10.手少陽三焦経
外聞、液門、会宗、三陽絡、四漬、天腐、翳風、戯息、
角孫、耳門、和膠
関衝、天腐、翳風、角孫、糸竹空
関衝、腰会
液門、三陽絡、四漬、天井
関衝、液門、中渚、陽池、療脈、戯息、和膠
ハ.下
11.足少陽胞経
第5章 主拍症の一考察
イ.頭、顔 面
目
耳
歯
頭痛、片頭痛
ロ.呼 吸 器
脳 脊 髄
ニ.生 殖 器
ホ.腰、 脚
イ.生 殖 器
ロ.泌 尿 器
睦子膠、客主人、頴厭、懸糞、薮陰、浮白、完骨、臨泣・、
目窓、丘墟、薮陰
聴会、客主人、領厭、懸童、完骨
聴会、客主人、曲賓、天衝、完骨、正営
客主人、頴厭、懸崖、目窓
淵腋、鞭筋、陽交、外丘、地五会、侠糸、薮陰、環跳
本神、承霊、脳空、風池、肩井、日月
京門、五枢、居膠、帯脈、環跳
環跳、京門、中漬、陽関、陽陵泉、陽輔、懸鐘、丘墟
12.足頗陰肝樺
太敦、行間、太衝、中封、褒溝、中郡、曲泉、陰包、陰廉、黄門、期門
太敦、行間、太衝、中封、陰包、五里
へ 消化器(腸、肝、胞)1行間、太衝、中都、曲泉、章門、期門
ニ.病 気l太敦、行間、太衝、姦溝
イ.上
ロ.
鼻
面
脳
脳
消化器
絹.督 脈
甑交、素膠、神庭、頗会
敵交、上星
水溝、上星、前項、百会、強間、風府、痘門
陶道、身柱、神道
至陽、背中、懸枢
生殖器
泌尿器
腰、脚
痔
ィ・上f≡吸蓋
ロ.中‡消化器
へ下†芸芸≡
第5章 主拍症の一考索
長強、腰愈、命門
腰愈
長強、腰愈、命門、懸枢
長強、腰愈、命門、背中
14・任 脈
華蓋、窺肇、天突、廃兵
胸骨上諸穴、廉泉
中庭、腹中、紫官、聾蓋
下脱、建里、中脱、上尻、巨関、鳩尾
会陰より陰交までの7大
曲骨、中極、関元、気海
以上の関係を概略図にすれば次の通りとなる。
2.横からの考察
各穴を隣り合う経の穴から考察する。たとえば背部の正中督脈の穴と勝胱経の第一行と第二行上の欠を主治症の上から考察する。また腹部の任脈と腎経、胃経、脾経、胆経上の隣りの諸穴を考察するなどである。
イ.身 柱(脳脊髄)
ロ.神 道(脳脊髄)
ハ・至陽(詰襟)
ニ.筋 縮(脳、筋痘攣)
ホ・懸枢(鮎器)
へ・命門塩管、出)
ト・次膠(嘉琵芸)
チ・中膠(藷琵貢)
イ.放 磯(呼吸器、咽喉)
雲 門(呼吸器、心、臓、咽)
ロ.紫 宮(呼吸器、食道)
腰中(監吸凱L臓)
天 地(心臓、気管支)
淵腋(誓㌘莞ぎ経痛)
巨朗(澄皆歪、神経)
1.背 腰仙 部
肺愈(貰窟器乳)
心愈(散ヒ嘉髄神経)
胸愈(詰襟)
肝愈(語増益)
三焦命(消化器、泌尿器)
腎愈(翌敷驚震)
膀胱愈(生殖器、泌尿器)
中背愈(謂薫)
2.胸 部
愈 府(呼吸器、食道)
塊 戸(呼吸器系)
禅 堂(腰背痛)
腰 間(消化器)
魂 門(消化器)
青 門(消化器)
志 室(生殖、泌尿)
胞青(護審器)
秩 辺(泌尿器、痔)
気 戸(呼吸器)
神 威(呼吸器) 屋 翳(呼吸器)
神 封(呼吸器、乳)
天 鉛(呼吸器、乳)
吉.腹 部
幽 門(胃、目、健忘)
乳 中(なし)
鞭筋(韻語)
不 容(胃、咳)
ロ.中 脱(胃一般) 陰 部(胃、目) 梁 門(胃、脱肛)
へ神閑(裏付、消化米)育愈(消化器) 天枢(塁慧義)
大 横(腸、脳)
ニ.陰 交(生殖器) 中 注(婦人科) 外 陵(腸、生殖器)
ホ・中極(諸芸) 大赫(生殖器) 水道(定量欝器)
へ・曲骨(諸芸) 横骨(生殖臥泌尿器)帰来(生柵)
気 衝(生殖器)
以上のように、胸部と腹部の横の連絡は大いにあるようであるが、適応症が胸部では呼吸器疾患、心臓病、肋間神経痛、あるいは乳房疾患等に限定されていて、横、縦というより胸部全体として考えるべきものである。
腹部でも上腹部は胃、肝、月旦に、下腹部は腸、生殖器、泌尿器などの下腹部臓器の疾患に重点を置くようになっている。ただし恥骨上線の穴は特に婦人科疾患に著しい効果があるように思う。帰来、気衝穴などは発熱、実証性の場合に鴻血ですぐれた効果を現わすことが多い。
背部、腰仙部では横の線が縦の線、すなわち経絡より関連性が強くなっていることは明らかである。骨、神経、血管などの解剖学的関係からみても充分うなずける。
頭部や四肢においても、横にならぶ経穴の関係を考えることができるが、
次の項にゆずる。
吉.区分別の考察
身体を頭部、胸部、手部、足部等に区分してその主治症を考察すると、次の通りであるが、これによりその特質が再発見されるであろう。
1.頭 部(脳、脊髄、神経、耳、目、鼻、口腔)
【前頭部】
上星(眩、面腫、目、鼻)
目窓(顔面、目、頭痛)
【後頭部】
絡却(狂、目、耳)
強間(狂、痛、高血圧症)
【側頭部】
頭椎(日、頭痛、片頭痛)
臨泣(目、鼻、眩)
前項(眩、頭痛、顔面)
玉枕(目、鼻、眩)
天衝(癒、頭痛、歯肉癌)
角孫(耳、目、歯)
頭部は一般に眩曇、耳鳴、頭痛、不眠、人事不省といったいわゆる脳症状に常に取穴されることはもちろんであるが、狂や療病のような意識障害にも治効がある。また日や鼻、口腔、耳などの疾患にも治療効果がある。
しかも前頭、側頭、後頭部を比較しても大した特質は認められないが、目、鼻には前頭部、耳、口腔には側頭部に取穴することが自然のようである。
2.胸 部(呼、循、肋間筋、肋間神経、食道、乳)
腹中(呼、心、乳、肋間神経痛) 玉堂(呼、食道) 神蔵(呼、食道)雲門(呼、心)
胸臆中には肺臓と心臓、大動・静脈があり、横隔膜を隔てて腹部と接している。ここに存在する諸穴は呼吸器、循環器、肋間神経、肋間筋などに起る諸疾患に治効を有することはいうまでもない。また乳房のやまいにも効くものが多い。さらに任脈の諸穴は食道のやまいに効く。
大椎(呼、軌マラリア)
5.肩 背 部(呼、脳)
肩井(呼、脳、肩痛) 天膠(心、肩痛)
肩外愈(肩甲痛) 栗風(肩、腕痛)
日本人に多いいわゆる肩こりは、この部に現われるもので、これらの諸穴に取穴されることはもちろんであるが、この部は脳神経系のやまい、あるいは目や鼻、耳、歯肉および歯のキまいにも多く治効を有するところである。肩背部は頭部の循環障害や、機能障害が肩こりとなって現われることが多いので、この部に鍼灸を施すことは比較的多い。古くから肩背部に軽い溶血法キ焼灼法、ひる療法、電気療法、按摩法などいろいろな療法が行なわれている。
4.背 部(呼、脳、消)
背部は腰仙部とともに督脈と膀胱経のめぐるところで、各臓腑の愈大の
存在する部位であって、治効も各方面にわたり複雑である。その一部をあ
げると次の通りである。
身柱.(脳、小児狩) 風門(呼、風熱) 膏青(呼、虚弱、肩こり)
心愈(脳、消) 至陽(呼、消) 胴愈(呼、消)
肝愈(消、目、脳) 胆愈(消、目眩) 脾愈(消、脚気、脳)
陽綱(消)
以上のように、上部の方は主として気管、肺、胸膜等の呼吸器疾患に効き、それ以下は消化器疾患に効く。とくに胃病には効果を現わす。肝臓キ胆のうのやまいには、背部の下部から腰部にかけて庄痛が現われ、治療穴が多い。脳症状では、神経衰弱とか各種精神病は東洋医学では脾胃のやまいと診る場合が多いが、腹部の脾胃の治療穴とともに背部の脾胃や肝月旦の愈穴もともに取穴される場合も非常に多い。著者の経験からいっても、背部の諸穴は実によく効くものであるといえる。
胃愈(消)
5.腰 仙 部(消、生、泌)
腎愈(生、泌、消) 大腸愈(消)
膀胱愈(生、泌) 中膠(消、生) 胞青(泌、腰)
腰仙部は局所的には肩こりとともに腰痛、殿部痛が非常に多く、特に日本人は座敷での生活が多いので腰の運動が激しいことと、坐職が多いので腰腹部の欝血をおこしやすく障害が多い。この場合に局所的に取穴されることが比較的に多いのであるが、このほかに腸や生殖器、泌尿器など骨盤内臓の疾患に治効が多く、よく用いられる。
また脚の神経痛や運動麻痺にも必らず取穴される。
6.腹 部
上腹部(胃、腸) 下腹部(腸、生、泌) 側腹部(生、腸)
腹部は臍より上を上腹部、臍より下を下腹部、そして左右の側腹部とに区分してその特質を検討すれば、
【上腹】
上腕(胃、電乱) 承満(胃、腸、胸痛) 建里(胃、腸)
滑肉門(胃、腸)
【下腹】
陰交(生)
中極(生、泌)
【側腹】
大横(腸、脳)
大巨(生、腸) 関元(生、泌、元気)
水道(生、腸、泌)
五枢(男女生) 帯脈(婦)
章門(生、消)
上腹部は消化器中特に胃の疾患に著効がある場合が多く、また、その他の消化器疾患にも密接な関係があるので取穴される。下腹部は′ト腸、大腸の疾患に効果があるほか、胃その他の消化器疾患にも主治症があり取穴される。そのほか下腹部には泌尿器、生殖器があるのでこの治穴が多い。側腹部は消化器のほかに男女生殖器疾患、とくに婦人病に指穴が多いことが特質である。
陽側
陰側
7.上 肢
上腕(手痛、脳、頭痛)
前腕(歯、鼻、咽喉、身熱)
手背(日、耳、咽喉、身熱)
上腕(呼、心、手痛)
前腕(呼、心、身熱)
掌 (心、熱)
〔陽側の上腕】
消津(脳、頭痛、頸項強直) 清冷淵(頭痛)
天井(脳、心、耳、歯)
【陽側の前腕】
三里(歯、手の麻療)
支溝(面、目、咽喉、J[八熱病)
【手背部】
陽糸(喉、歯)
肘膠(手痛)
偏歴(歯、厩)
第5章 主拍症の一考察
二間(身熱、臥偏風)
中渚(日、耳、咽、身熱) 後糸(目、耳、身熱、頭痛)
以上、上肢の陽側は手の三陽の経、すなわち陽明、少陽、太陽の通るところで、いずれも頭に終っている関係で、日、耳、咽、鼻等の器官に主治症が多い。しかも熱性病によく効く。大腸経側である母指側は表熱で歯や鼻、咽喉にきている場合に、小腸経側の小指側は裏熱で耳、目、咽喉に症が現われている場合に効果が著しい。中間の三焦経は相火であって、君火である小腸経とほぼ同様である。
上腕部は主として手の痛みに効果があるが、また脳のやまいにも効く。前腕部と手背部は目や歯、耳、咽、発熱に効く。特に手背部、指部になってくるとその効果も敏速であるので、速効を期待する場合は溶血を行うことがある。
【上腕の陰側】
天府(呼、麟) 天泉(心、手) 育霊(頭痛、肩背痛)
【前腕の陰側】
孔最(呼、熱病) 部門(心、準) 霊道(心、声帯)
【掌 部】
魚際(心、脳、熱) 労宮(心、中風、黄症)
少府(心、遺尿、胃痙、脱腸)
手の陰側はだいたいにおいて心臓と呼吸器疾患が主である。上腕部は陽側同様、手の痛みや麻痺にも効く。前腕部、手掌部は呼吸器、心臓のやまいおよび陽側同様、呼吸器その他からきた発熱によく効果があるところである。手掌部は反応が敏感なところである。
8.下 月支
陽側
陰側
大腿(脚気、神経痛、中風、麻痺、胃)
下腿(消、脳、呼、足のやまい)
足背(消、脳,生、耳、目、歯)
大腿(生、泌、足病)
下腿(生、泌、足病)
足内側(生、泌、消、呼、心、咽)
【大腿陽側】
環跳(下肢の痛、麻痺、中風) 伏兎(胃、脚気、中風)
中漬(足痛、脚気) 承扶(生、坐骨神経痛)
股門(腰背病)
【下腿陽側】
三里(消、脚気、脳) 陽交(呼、脳、面、咽)
陽輔(咽、足病、るいれき) 承筋(痘攣、痔)
承山(痘攣、痔)
【見習】
衝陽(胃腸、歯、脳)
束骨(脳充血、耳、目)
【大腿陰側】
五里(泌、生、神経痛)
臨泣(生、胃、乳)
箕門(生)
陰包(生、泌、腹痛)
【下腿陰側】
陰陵泉(生、消、足腰病) 中都(生、消)
築賓(脳)
【足陰側】
行間(生、店、消、呼)
然谷(生、咽喉、心、、泌)
水兵(生、泌)
足もまた三陰三陽の経脈のめぐるところで、五感器や内臓と直接、間接に関連があり、足の局所的疾患、主として神経痛や運動麻痺のほかに、内科的疾患にも著明な効果を示すことは、古来から現在に至るまでよく認められているところである。しかし、むかしもいまも同様であるが、病変部より遠隔部に施術することはあまり考えない。ただ病変部にだけ治療する、いわゆる阿是の法だけに頼っている者もあるが、これでは鍼灸術の本来の妙味が理解できないであろう。
下肢は上肢とまたおもむきを異にした治効を有していることに気付くであろう。上肢は主として呼吸器、心臓や頭、顔面部諸器官に効果あったのに対し、下肢は消化器、泌尿器、生殖器に主な治効があり、耳、目、脳等に現われる症状も以上の疾患と密接な関係に置かれている。下肢も部位か通経をよくし、月経不順から更年期の血圧冗進、下腹部の癖、肩こり、頭痛等を数回の施灸で治癒した経験を多く持っている。
【足 内 側】
内果の下部で、この部の諸穴はいずれも多くの主治症を有し、その効果も著しい。生殖器、泌尿器、消化器のほか、呼吸器、心臓や咽喉等にまで効果がある。
4.部位別の考察
経穴を部位的にみると関節部や手の指端、足の指端、目、耳、口、鼻などの周囲に重要な経穴が多くあるので、これらを効果の面から観察すると次のようになる。
1.肩 関 節
肩開(上肢、歯、半側麻痺、傷寒) 肩膠(上肢、胸膜炎)
肩貞(熱病、耳、上肢) 贋愈(上肢)
主として上肢の痛み、麻痺に効き、胸膜炎や熱病に効く。後側の穴もある。
2.肘 関 節
陰側 尺沢(肺熱、心、遣溺) 曲沢(身熱,胃、心悸)
陽側曲池(墓讐遽栗震讐も㌘れ管)天井(寒熱、耳、歯、脳、心)
小海(歯、熱病、腸痛、痛)
肘関節の陰側すなわち前面はいずれも発熱を伴うやまいに効く。陽側すなわち後面も熱性病に効く。ただし陰側は陰性の熱、陽側ほ陽性の発熱に区別すべきである。経絡治療では経気の虚実に対する補演の場合には合水穴(陰側)、合土穴(陽側)として重要な穴である。
冨.手 関 節
【陰側】太淵(呼、心)
神門(心悸、腸、胃)
【陽側】陽彩(咽、歯、熱)
帝5葦 主拍症の一考察
太陵(心、咽、皮膚病、熱)
陽池(消渇、熱病)
陽谷(耳病、熱病)
手関節部の経穴は、個別的には非常に効果のある要穴だけであるが、全体を上記のように羅列してみても、はっきりした特徴のある証も見いだせない。あるとしても陰側の心臓病、陽側の熱病くらいである。経絡の虚実の補濱の場合は陰側は愈土穴であり、陽側は陽彩ヽ陽谷は愈木穴、陽池は原穴として重要な穴である。
4.中手指関節
三間(身熱、喉、歯、腸)
液門(耳、目、歯、頭痛、眩)
前谷(耳、鼻、喉、頭痛、熱病、脳)
中手指節関節部は足の中足指節関節部とともに、熱病の発汗作用と関係のあるところで、発熱のときにわずかの刺鍼でも発汗する。左右数か所、錠針で圧し押さえただけでも必らず発汗するものである。もちろん病気によっては発汗下熱させてよいものと、悪いものとあがるから気をつけなければならないことはもちろんである。発汗法の適応症は表熱であるから裏
熱には絶対行ってはならない。
中手指節関節の経穴は主として頭部の諸器官のやまいに効果がある。
5.手 の 指.端
少商(心、脳)
少衝(心痛、掌熱)
関衝(目、喉、舌、風熱)
少沢(寒熱、心煩、喉、目、頭痛、頸)
南陽(身熱、喉、歯)
中衝(心、脳、熱)
第5章 主拍症の一考察
通経をよくし、月経不順から更年期の血圧冗進、下腹部の頬、肩こり、頭痛等を数回の施灸で治癒した経験を多く持っている。
【足 内 側】
内果の下部で、この部の諸穴はいずれも多くの主治症を有し、その効果も著しい。生殖器、泌尿器、消化器のほか、呼吸器、心臓や咽喉等にまで効果がある。
4.部位別の考察
経穴を部位的にみると関節部や手の指端、足の指源、日、耳、口、鼻などの同園に重要な経穴が多くあるので、これらを効果の面から観察すると次のようになる。
1.肩 関 節
肩闇(上肢、歯、半側麻痺、傷寒) 肩膠(上肢、胸膜炎)
肩貞(熱病、耳、上肢) 嬬愈(上肢)
主として上肢の痛み、麻痺に効き、胸膜炎や熱病に効く。後側の穴もある。
2.肘 関 節
陰側 尺沢(肺熱、心、連濁) 曲沢(身熱,胃、心棒)
陽側曲池(墓讐遽栗震讐去警れ讐)天井(寒熱、耳、歯、脳、心)
小海(歯、熱病、腸痛、痛)
肘関節の陰側すなわち前面はいずれも発熱を伴うやまいに効く。陽側すなわち後面も熱性病に効く。ただし陰側は陰性の熱、陽側は陽性の発熱に区別すべきである。経絡治療では経気の虚実に対する補清の場合には含水穴(陰側)、合土穴(陽側)として重要な穴である。
【陰側】太淵(呼、心)
第5章 主拍症の一考察
言.手 関 節
太陵(心、咽、皮膚病、熱)
神門(心悸、腸、胃)
【陽側】陽齢(咽、歯、熱)
陽池(消渇、熱病)
陽谷(耳病、熱病)
手関節部の経穴は、個別的には非常に効果のある要穴だけであるが、全体を上記のように羅列してみても、はっきりした特徴のある証も見いだせない。あるとしても陰側の心臓病、陽側の熱病くらいである。経絡の虚実の補鴻の場合は陰側は愈土穴であり、陽側は陽範、陽谷は愈木穴、陽池は原穴として重要な穴である。
4.中手指関節
三間(身熱、喉、歯、腸)
液門(耳、目、歯、頭痛、眩)
前谷(耳、鼻、喉、頭痛、熱病、脳)
中手指節関節部は足の中足指節関節部とともに、熱病の発汗作用と関係のあるところで、発熱のときにわずかの刺鍼でも発汗する。左右数か所、錠針で圧し押さえただけでも必らず発汗するものである。もちろん病気によっては発汗下熱させてよいものと、悪いものとあがるから気をつけなければならないことはもちろんである。発汗法の適応症は表熱であるから裏熱には絶対行ってはならない。
中手指節関節の経穴は主として頭部の諸器官のやまいに効果がある。
5.手 の 指 億
少商(心、脳)
少衝(や痛、掌熱)
関衝(目、喉、舌、風熱)
少沢(寒熱、心煩、喉、目、頭痛、祭)
南陽(身熱、喉、歯)
中衛(心、脳、熱)
指端の諸穴は井穴と呼ぼれ、鋭敏なところであるから、その施術は慎重を要するとされている。心臓病や熱性諸疾患に応用されるが、熱性病で急を要する場合にはよく溶血される。前記のやまいのほかに血圧を下げる場合にも用いられる。ただし反応が強い部位であるから、井大の溶血は救急以外の応用は充分注意しなければならない。
6.膝 関 節
【陰側】陰谷(婦人病、男子生殖器病) 曲泉(生、肝虚)
膝関(喉、膝)
【陽側】積鼻(膝) 陽関(腰)
委中(風熱、中風)
膝関節の陰側は婦人病や男子生殖器疾患に効くが、陽側の増鼻や陽関はだいたい膝の病気のみである。後方の委中は、風邪の高熱や高血圧の救急法として溶血が行なわれるところである。
7.足 関 節
【陰側】商丘(胃腸、脳、熱) 中封(生、泌)
照海(婦、喉、腸)
【陽側】解彩(胃腸、面、目、脳) 丘墟(呼、目、消、足) 申脈(脳、脊髄癖)
この部の諸穴も個別的にはいずれもすぐれた効果を有するものばかりであり、経絡に関連した主治症を有しているが、横の関係ではあまり共通点は見られない。
太都(胃腸、熱)内庭(胃腸、脳)通谷(上衝、眩)
8.中足指節関節
行間(呼、消、生、泌、蹄) 侠彩(呼、熱)
中足指節関節は手の中手指節関節と同様、熱性病に多く応用されるところであり、発汗作用と深い関係がある。手の方は頭部のやまいに対して効果があるが、足の方は消化器や上衝性(のぼせ)のやまいなどによい。
8・足 の 指 端
隠白(胃臥黄症、生、′J、児引きつけ) 太敦(生、臥頓死)
届先(胃腸、面、脳、熱) 薮陰(呼、心、目、耳)
至陰(上衝、感冒、失精)指端は急性時にしばしば応用される。場合によっては隠白、太敦、至陰等に鴻血を行う場合がある。
晴明(目、/ト児播椀)瞳子膠(目、喉、頭痛)
10.目 の 周 囲
承泣(目、頭痛)
11.耳 周 囲
耳門(耳、歯、日)
聴会(耳、歯)
翳風(耳、口眼咽斜、歯痛)
戯息(耳、脳充血、滴)
12.鼻 周
素膠(鼻)
印堂(鼻、′ト児引きつけ)
発端(脳、鮎、黄症)
聴宮(耳、顔面麻痺)
和膠(耳、鼻、目)
療脈(耳、頭痛、脳充血)
角孫(耳、歯、目、項強)
囲
迎香(鼻、口眼嘱斜)
ほ ロ 周 囲
地倉(歯、舌、顔面痛及び麻痺)
承梁(言語不能、顔面痛及び麻痺)以上目、耳、鼻、口等の周囲にある諸穴は主としてその部のやまいに効くのであるが、また耳の周囲のように、耳のほかに目とか、頭の方にまで効果がおよぶ場合もある。
14.後 頸 部
癌門(脳、舌、言語障碍) 天柱(日、耳、鼻、脳)
風池(目、耳、鼻、脳) 完骨(目、耳、鼻、頭痛)
後頸部の経穴はいずれも頭部疾患に重要である。
15.乳様突起部
完骨(目、耳、鼻、頭痛) 天腰(耳、目、面腫)
天容(耳、寒、熱、喘咳) 翳風(耳、目、口眼咽斜)
後頸部同様、日、耳、鼻のやまいに効き、またこれら頭部の充血を除くのに効果が著しい。
16.鎖 骨 上 線
気舎(咽喉、吃逆) 欠盆(呼、咽喉)
巨骨(歯、吐血、痛) 天突(気管、咽喉、吃逆)
胸骨柄上線の天突も含めて鎖骨上縁の諸穴は、主として気管や咽喉の炎
症に用いられる。欠盆は風邪の場合にもよく効く。
17.肛 門 周 囲
長強(淋病、失精、痔出血、脱月工、裏急後重、引きつけ)会陰(生殖器病、尿道炎、痔、気付け) 会陽(下痢、痔出血)月工門の周囲は陰部でもあるから、長強、会陰二穴は生殖器疾患に効くところで、小骨盤内の血液循環、諸種器官の機能を整えるのに効果がある。
会陽もあわせてこの3穴は、痔、大腸、尿道のやまいには最もよく効く。
長強、会陰は男子失精、肛門括約筋の弛緩には実によく効く。会陽もこれらの2穴についで、よく効くが特に痔に効き、白環愈とともに忘れてはならない穴である。要するに月工門周囲の3穴(長強、会陰、会陰)は、直腸、肛門、生殖器にすぐれた効果のある穴である。
1臥 臍 の 周 囲
神閥(冷泄、電乱、脱肛) 育愈(胃腸の痛み、便秘)
水分(水腫、鼓腸、下痢) 陰交(月経不順、帯下、悪露、寒癌)臍を中心とした経穴を見ると、多くは冷えに基づくやまいによい。したがって温めればよいということになる。臍申すなわち神閥は隔物灸(間接灸)として冷え腹、下痢、雷乱、脱肛から胃アトニー、胃下垂、胃拡張などすべてよく効く。その1寸上の水分は水をわけるところであって、この機能が衰えた腎炎に効く。下痢にもよい。臍の下1寸の陰交も月経不順、おりもの、冷え腹の痛みなどの冷えにもとづく婦人病や、男子の病気等に効く。
育愈は温めてよい胃腸障害に効く。さらに宵愈は腰部の腎愈と同じく、
腎臓の関連するところとされているので、原気をたかめるたいせつな経穴でもある。すなわち精力減退、仕事にあきやすい、腹が減っていてしかも食べられないなどという腎虚証のときには、育愈を取穴して非常に効果がある。神閲についてもまた同じことがいえる。母の胎内にあるときは臍帯を通じて栄養分を取っていたところであり、そしてそれは同じ生命の門戸であったところである。ただし腎の原気は先天的なもの、臍よりの栄養は後天的なものである。ともに生命の門戸であるという点で一致している。
結 び
われわれが古典をひもといて経穴の主治症をみると、実に雑然としてたんなる集録のように見えるが、これに同類化をはかると一つの組織体系の存在することに気付くのである。その組織体系とは何かといえば、いままで述べてきたように、1.縦の関係における経絡、2・横の関係における身体の横線を考察し、3.体の区分上における各部の主治症、その他関節部、指端等をおのおの比較対照して考察すると、それは最も経絡的に、すなわち縦の練において組織立ち、しかも陰陽説、五行説、経絡説など東洋古典医学的体系が貫いていることを発見するであろう。
経穴の発生という点から考えると、筋肉、関節、臓器、感覚器官等に起った疹痛、しびれ、その他の違和感などに対して、その部に直接指頭で圧迫するか、あるいは舌でなめるなどの原始的処置が最初であって、この場合は常に違和点呼最も近い部分に処置されたのであると考えられる。この方法は本能であって人間以外の猫、犬、猿など高等動物においても見られるものである。指頭や舌によって手当をすることから石、金属、さらに進んで火を以って処置するに至っては、他の動物には見られない進歩した方法であって「人間とは道具を使う動物である」と定義付けられるほどの人間独自の技術である。
ところがたまたま歯痛のときに頬のところを処置してもいっこうに鎮痛しないが、手の曲池、三里、合谷に至る線に痛いすじが張っていることを発見した。ここを圧迫して見たら気持がよい、鍼をして見たらなおよくなり、たちまち痛みが止まった、というようなことがたびたび経験されるうちに、痔痛その他の違和がある場合に「その部以外の他の部でも治ることがある」という判断がなされたのである。
そこで人間は患部以外の部位に現われる圧痛、硬結、陥下(かんげ)、知覚過敏、知覚鈍麻などの異常点と治療点との間に一定の法則のあることを発見し、経絡の発生を見たのである。
このような経験の集積の中で、長い発達段階を歩んでいるうちに、並行して発達をとげつつあったその時代の哲学である陰陽説や、さらに五行説と結び、経験は観念の世界に溶け込んでしまった。そして経験と推論の両面より次第に体系化されたのが、こんにちのいわゆる臓腑説、経絡説である。
東洋医学における鍼灸治療では病変部にのみ施術する方法は、‘‘阿是天
応の法”と称され、原始素朴的方法と見なされたのである。これが『素問霊枢』発生時代において完成されたのであるから、相当古い年代であるといってよい。
しかし、ニのような高等な医学体系ができたにもかかわらず、この経絡鋭は難解なため、後代の教育者は嘆息をもらしたのである。かつて、尾張の医官、田中尚房は『鍼灸卒病』の中に「桟ズルニ当今、鍼ヲ行り者、穴ヲ審(ツマビラ)カニセズ、唯阿是卜称ス、夫レ阿是天応ノ穴也。故二験ヲ奏スルコト砂(スクナ)カラズ。然レドモ徒(イタズ)ラニ阿是ヲ執ツテ経穴ノ迂(トウマワリ)ニ似タリト言り/、猶(ナオ)大道ヲ去ツテ捷径(チカミチ)ニ従ウガ如キ也云々(ウンヌン)」と嘆いたのも無理のないことであった。
本論にもどって前述の主治症をいろいろな角度から考察すると、縦の経絡説において最も組織立っていることは、次の通りである。
1.主治症は経絡的に考究すると、陰陽、五行説、臓腑説、経絡説の理論 とよく合致する。
2.身体を横の線で各経穴の主治症を見ると、背腰仙部では縦よりもむし ろ横の関連の方が強い。 胸、腹部は横の関連はあるが、胸あるいは腹全体としての特徴が見られる。
3.体の区分では頭部(前頭、後頭、側頭)、胸部、肩背部、背部、腰仙部、 腹部(上、下、側腹)、上肢(陽側、陰側)、下肢(陽側、陰側)等に区分して考察すると、それぞれに種々の特徴がある。特に四肢では、内臓や頭部 諸器官より離れているが、その治療効果は著しく、治療理論としては体 表から刺激によるの内臓体表反射作用に属するものであるといえる。
4.関節とか指端は、いずれも効果が著しいが、横の系列からみてはっき りした特徴は認められない。
5. 目、鼻、耳、口などの周囲の穴は主としてこれらに相当する器官の主拍症を有する。なお、このことは胃、腸、肝臓、胆嚢、肺、腎臓、膀胱、 子宮、卵巣などすべてこの近くの皮膚面にある経穴は、それらの器官に 相当する主治症があることにもなる。
五 十 音 順
(阿是穴を含む)
(腎)
カ
禾 膠
肝 愈
関 門
滑肉門
外 丘
解 硲
陥 谷
顧 膠
腐 食
腰 関
関元食
間 使
関 衝
外 関
角 孫
完 骨
領 厭
環 跳
関 元
華 蓋
下巨虚
関元命
畢陀穴
階段の灸
脚気八処
回気の灸
尾白際池
場侠魚曲
53
66
71
83
ア イ
門 市白兵郎食門陽申請舎倉谷都道包廉交堂陵
盛 陰隠陰陰胃段委委護憲胃陰険維陰陰陰印
ウ
雲 門 (肺) 17
エ
7 0 2 8 1 5 0 5
1 7 7 7 〇 .4 3.4
1 1 1 1 2 2
会 陽 (膀月光)
液 門 (三焦)
金 宗 (三焦)
翳 風 (三焦)
淵 腋 (月旦)
会 陰 (任)
大 名 経絡
口 (胃) 56
丘 (牌) 68
門 (膵) 73
賛 (牌) 75
五 処 (勝胱)
膏 青 (膀胱)
魂 門 (膀胱)
肯 門 (膀胱)
合 陽 (勝胱)
鬼 籍 (膀胱)
交 信 (腎)
肯 食 (腎)
後 項 (督)
巨 開 (任)
行 間 (肝)
五 枢 (月旦)
光 明 (胆)
五虎穴 (阿是)
五処穴 (阿是)
後神聴 (阿是)
サ
三 間 (大腸)
三 里(手)(大腸)
三 里(足)(胃)
三陰交 (牌)
督 竹 (膀胱)
三焦愈 (勝月光)
三陽絡 (三焦)
尺 沢
少 商
南 陽
上 廉
衝 陽
承 泣
四 白
承 清
人 迎
上巨虚
穴 名 経絡
車 (胃)
舎戸
来 (胃)
衝 (胃)
米食脊馬液脈
海 竹紅
穴 名
正 営
承 霊
日 月
地五会
膝 関
章 門
神 閑
上 腕
紫 宮
承 衆
至 陽
神 道
身 柱
伊 会
上 屋
神 庭
膝 眼
四花患門
小児斜差
突道泉筋分満
ス
セ
晴 明 (勝胱)
石 関 (腎)
清冷淵 (三焦)
石 門 (任)
茄 肇 (任)
脊 中 (督)
前 項 (督)
青 霊 (心)
前 谷 (小腸)
前神聴 (阿是) 263
脊背五大 (阿是) 270
ソ
束 骨 (膀胱)
率 谷 (胆)
索 膠 (督)
タ
地 倉 (胃)
地 機 (牌)
聴 宮 (小腸)
中背食 (膀胱)
弓 中 藤 (膀胱)
L芸 芸(警≡)
穴 名
中 注
中 街
中 渚
聴 会
中 潰
中 封
中 都
中 極
中 流
中 庭
長 強
中 府
肘 膠
地五会
中 枢
竹杖の穴
肘 尖
中風七穴
通 里 (心)
頭 経 (胃)
通 天 (膀胱)
通 谷 (膿胱)
通 穀 (腎)
天 井 (三焦)
天 衝 (月旦)
天 突 (任)
天 膠 (三焦)
積 鼻 (胃)
睦子膠 (月旦)
陶 道 (督)
督 愈 (膀胱)
ナ
乳 中 (胃)
乳 根 (胃)
耳 門 (三焦)
肺 愈 (膜胱)
白環愈 (膀胱)
晩 戸 (膀胱)
ヒ
脾 愈 (膀胱)
飛 陽 (膀月光)
菅 原 (大腸)
解 関 (胃)
百 会 (督)
眉 沖 (膜月光)
病 根 (阿是)
フ
扶 突 (大腸)
不 容 (胃)
本図には英語による経穴番号を付する
ことにした。すなわち,右記‘‘表’’のと
おり肺経は肺の(LUNG)の頭文字をとって(LU)とし,
大腸経は大腸の LargeIntestine の頭文字をとって(LI)とする。
したがって,(Lu-1)は中府,(LI-5)は陽森のことである。以下これにならう。
(十四経路)
FOURTE:EN二MERIDIANS
1(LU)Lung
2(LI)La∫geIntestiIle
3(ST)Stomach
4(SfI)Sp】eel】Pa】】e∫eaS
5(HT)Heart
6(SI)SmallIntestil)e
7(BL)Bladder
8(KI)Kidney
9(HC)Heart Constrictor
lO(TH)Triple Heater
ll(GB)Ga11別adder
12(LV)Li▼er
13(GV)Governor vessel
14(CV)Co工ICeption Ve5Sel
肺彪胃牌心慮胱腎包焦胆肝督任
大
小勝 心三
1肺経 2大腸 3胃経 4脾経 5心経 6小腸 7勝胱 8腎経 9心包 10三焦 11胆経 12肝維 13悍肱 14什豚
(LU) (Lり (ST) (SP) (HT) ■(Sり (BL) (Kり (HC) (TH) (GB) (」V) (GV) (CV)
1中 府 1商陽 1承泣 31牌関 1隠 自 1極泉 1少 沢 1晴 明 35 会陽 1湧泉 1天 地 1関衝 1瞳子膠 31風市 1人 抽 】巨・川 I い
2 雲 門 2二 間 2 四 白 32 伏 兎 2 大都 2 青霊 2 前 谷 2 楷竹 36 附分 2 然 谷 2 天泉 2 液 門 2 聴 会 32 中 機 2 行 削 2 牒 触 2Illl;■l
3 天府 3三間 3 巨 骨翠 33 陰 市 3 太 白 3 少海 牒復 籍 3 眉 衝 37 晩戸 3 大 硲 3 曲沢 3 中 渚 3 客主人 33協冒 3 人 仙 :l∥管長‘刑 ロ :いい 仙
4 侠 自 4合谷 4 地倉 34 梁丘 、二_黍公孫 4 霊道 4 腕骨 4 曲差 38 膏盲 母)大鐘 4 部門 4 陽 池 4 領厭 34 腸陵泉 41い.卜】■ 41rl†川 d 川 -
5 尺 沢 5 陽 硲 5 大迎 35 損鼻 5 商丘 5 通里 5 陽 谷 5 五処 39 神堂 5 水泉 5 間便 5 外関 5 懸 麒 35 陽交 5 應溝 5 佃¶1 5†ll■Il
6 孔最 ⑥偏歴 6 頬車 36讐墓 6 三陰交 6 陰部 6 養老 6 ′承光 40 誌請 6 照 海 釘内閲 6 支溝 6懸崖 36 外丘 6 小 机 6 作 小 “.l.Jり
7ノー列欠 7温溜 7 下関 37 上巨虚 7 漏 谷 7 神 門 」、五支正 7 通 天 41臓 関 7 復溜 ケ 大陵 7 会宗 7 曲賛 37 光明 7 膝性J 7 小 机 7】 ′
8 経 渠 8下廉 8 頭 椎 38 条 口 8 地機 8 少 府二 8 小 海 8 終却 42 魂門 8 交信 8 労宮 8 三陽絡 8 率 谷 38 陽 輔 8 曲_泉 出 帆抽 H 伸 叫
9 太淵 9上廉 9 人 迎 39 下巨虚 9 陰陵泉 9 少衝 9 肩 貞 9 玉枕 43 陽綱 9 築 賓 9 中衛 9 四 槽 9 天衝 39 懸鐘 9 陰 包 91「冊 ”小 J
10 魚際 10雪㌔ 10 水突 ′/云∂豊隆 10 血 海 10 腰 愈 10 天柱 44 意舎 10 陰 谷 10 天井 10 浮 白 40 丘 嘘 10彗誓代 可 10 ぶl′. 川 l畑
11少商 11曲池 11気合 41解 裕 11箕門 11天宗 11大村 45 胃 倉 11横骨 11清冷淵 誕当_ 41月品 11怯廉 11伸 trl ll伸 一‥
12肘骨蓼 12 欠 盆 42 衝 陽 12 衝 門 12 東風 12 風 門 46盲門 12 大赤赤 12 消 子禦 12 完骨 42 地五会 12 急脈 12 旬 日 はlいIt..
13慧邑 13 気戸 43 陥 谷 13 府舎 13 曲垣 13 肺 愈 47 志室 13 気穴 13 月需会 13 本神 43 侠 実谷 13 車 門 13 闘J前 l:lt【.
14腎嬬 14 庫房 44 内 庭 14 腹結 14 肩外愈 14、廊陰蘇 48 胞1盲 14 四 満 -14 肩 骨翠 14 陽 白 44簾 14 期 門 14J」川 141いl川
15肩 隅 15 屋 翳 45 届 先 15 大横 15 肩中命 15 心 愈 49 秩辺 15 中 注 15 天骨翠 15驚左 15・柚 tI けl机Il
16 巨 骨 16 膚 窓 16 腹哀 16 天 窓 16 督 愈 50 承扶 16 青 魚 16 天瞞 16 目 窓 16 凧111 川 小Ill
17天 鼎 17 乳中 17 食責 17 天 容 17 胴 蘇 51殻 門 17 商曲 17 翳葛風 17 正営 17 胴Jl け 叫 小
18扶突 18 乳根 18 天 硲 18 顧 骨翠 18 肝 酸 52 浮創 18 石 関 18 廃脈 18 承霊 18・抑.Ml 川Il
19禾骨蓼 19 不答 19 胸郷 19 聴富 19 胆 款 53 委陽 19 陰都 ユ9 麒息 19 脳 空. 19 沌 州 llI帆 =
20迎香 20.承満 20 周栄 20 牌 飴 54 委中 20魅 20 角 孫 20 風池 20】’lてご 州」ト ∫
21梁門 22関門 23太乙 24滑肉門 25天枢 26外陵 27大巨 28水道 29帰来 30気衝 21大包 21胃愈 22三焦蘇 23腎酸 24気海象 25大腸愈 26関元蘇 27小腸愈 28膀胱愈 29中瞥奮 30白環愈 31上骨蓼 32次骨翠 55一合陽 56.承筋 .息・芸憲 し′′ノ 59紺陽 60諸嵩 61僕参 62年脈 63金門 64京骨 65束.骨 66彗品 21幽門 22歩廊 23神封 24霊嘘 25神蔵 26或中 27余病二 21耳門 22和骨蓼 23糸竹空 21肩井 22淵液 23車耽筋 24日月 25京門 26帯脈 27五枢 28維道 29屠骨蓼 30環跳 21仙Il’l 2211Ⅰハ 23Ill! 24湘=- 25一.ケ11-げ 26水.1VI・ 27l-i:・丁一れl 28
33中骨蓼 34下骨蓼 67 至陰