上図の緑色の太線は、鍼灸治療の効果の継続を表わしています。
一般的に、鍼灸の治療効果は受診をしているときから次第に身体が動き始め、その後徐々に身体は登り調子になっていきます。そこで特に受診をした日から3~4日は治療効果を継続するためにも、食事や睡眠などに気をつけていただきたいところです。
以上の模式図からも分かると思いますが、基本的に健康な方の場合は効果も出やすく、効果の持続も期待できますので、。
未病(半健康・半病気のように、病院では検査結果に悪いところは出ないが、不快な症状が続いている状態)の場合は、健康な状態よりも治療効果の継続が落ちますので、1週間に一度くらいの受診を継続していただけると効果的です。
病気の場合は、効果の継続は短いので、週1~2回くらいで継続して受診することをおすすめいたします。病院での治療を優先させながら、鍼灸治療を補助として受ける場合(病気を治すのは西洋医学の薬などを主にし、体調、コンディションの維持・向上などを鍼灸受診の目的とする場合)は、週1回、2週に1回くらいのペースで長い目で受診をしていただければと思います。
いずれの場合も、効果を持続するような間隔で鍼灸治療を受けていただくと、体力が付いてくるようになり、自己治癒力も増えてきますので、そうなった場合は治療頻度や治療回数を減らしていくようになります。
【例・腰痛】
ぎっくり腰 |
ぎっくり腰のような急性期(ぎっくり腰になった当日やその後3、4日の間)の場合は、患部のダメージも浅く、体力はあるので、治りが早い。上図でいえばオレンジ色のラインに該当するので、1~数回の治療で十分回復することができる。 |
慢性腰痛 |
慢性的なものは、すでに患部に回復力がなくなっているため、全身の調整をしてそこに栄養がいくようにする必要があります。上図でいえば紫色や赤色のラインに該当しますので、期間、頻度、回数ともにかかることがあります。 |
ヘルニア腰痛 |
ヘルニアの場合は程度にもよりますが、慢性腰痛と同じで、患部の力が既にないために回復の速度は遅くなります。そこで、期間、頻度、回数ともにかかることが多いです。 |
ここでの「病気・未病・無病」の定義
病気 |
病院で病名が付くようなものを患っている場合。特に体力が落ちている状態を指します。 |
未病 |
病院に行っても検査にはほとんど異常がなく、病名は付かなかったり、付いても処置や薬がない場合。半健康・半病気のように、病気とまではいかないが不調が続いている場合。 |
健康 |
基本的には心身ともに健康な状態。症状としてはぎっくり腰屋根違いなどの急性期でお困りのときなど。 |
※ 身体は機械ではありませんので、効果の出方には個人差があり、様々な条件が重なりますので、あくまで目安としてお考えください。