鍼灸は何故効くのですか?

 

鍼灸の効果の研究は、各地にある研究所、医療機関、鍼灸大学、短期大学などで意欲的に進められております。総合的には、鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、ひいては、生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけるのではないかと考えられています。

また、古来より認められている鎮痛効果の解明も次ぎのような諸説があります。

ゲートコントロール…針刺激が脊髄において痛みを抑制する。

エンドルフィン…針刺激がモルヒネ様鎮痛物質の遊離を促し痛みを抑制する。

末梢神経の遮断効果…針刺激が末梢神経の痛みのインパルスを遮断する。

経穴(ツボ)の針刺激による痛覚閾値の上昇による鎮痛効果。

血液循環の改善…筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。

健康保険で鍼灸治療を受けられる病気とその手順について

健康保険取り扱い

健康保険で受けられますか?

次の病気については鍼灸で健康保険がうけられます。

神経痛…例えば坐骨神経痛など。

リウマチ…急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの。

腰痛症 …慢性の腰痛、ギックリ腰など。

五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの。

頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの。

頚椎捻挫後遺症…頚の外傷、むちうち症など。

その他これらに類似する疾患など。

患者さんの保険取り扱い手続きは次の手順で行って下さい

先ず、これからかかろうとする鍼灸院にお問い合わせ下さい。

その鍼灸院へ「同意書」と云う用紙をもらいに行って下さい。

同意書を、日頃治療を受けておられる医院、病院等に持参されて必要事項を記入して戴いてください。なお、同意書の代わりに、病名、症状及び発病年月日が明記され鍼灸の治療が適当であると判断できる診断書でも結構です。

記入済みの同意書、保険証と印鑑を鍼灸院に持参して頂ければその後の手続きは、鍼灸院で行います。

 

注意事項

鍼灸の保険適用につきましては、次ぎの事項にご留意下さい。

その病気は、先に医師の治療を受けていること。

保険で鍼灸を受けている期間、その病気についてのみ医院、病院にかかれません。他の病気の治療は受けられます。

同意書を書いて頂く医師は日頃かかりつけの先生がよいです。

最初に医師の同意を受けてから、それ以後は、3ヶ月毎に再度、同意が必要です。但し、再度の同意は同意書に記入してもらう必要は無く口頭で結構です。

保険の種類によっては、取り扱いが出来なかったり、患者さん本人が手続きをしなければならないものもありますので鍼灸院にお問い合わせ下さい。

鍼灸適応症とは?鍼灸適応症とは?

鍼灸適応症 (WHO/世界保健機構より)

神経系  神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症
 頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
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運動器系  関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・五十肩・腱鞘炎
 腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
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循環器系  心臓神経症
 動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
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呼吸器系  気管支炎・喘息
 風邪および予防
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消化器系  胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)
 胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
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代謝内分秘系  バセドウ氏病・糖尿病
 痛風・脚気・貧血
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生殖・泌尿器系  膀胱炎・尿道炎
 性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
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婦人科系  更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順
 冷え性・血の道・不妊
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耳鼻咽喉科系  中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病
 鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
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眼科系  眼精疲労
 仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
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小児科  小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)
 小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
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電気針治療

針治療と聞いただけで、何となく痛いような気がしますよね。
でも、そんなことはありません。
本来、肩こりや筋肉痛などを和らげるための針治療ですから、それが痛かったらお話になりませんよね。
もちろん、人によっては少し痛い時もあるでしょうが、たいていの人は刺していることさえわからない場合もあるのです。
病院で注射をする時の感覚でしょうか。
針治療の効果はやったことのある人にしかちょっとわからないかもしれません。
でも、ほとんどの人が効果を実感しているのです。
針治療の中でも電気針治療が注目を集めています。
電気針治療では、針を刺してからそこに電気を流すのです。
電気を流すとちょっとしびれるような感覚があるようです。
これは好みがありますから、針灸院で希望すればやってくれるようです。
電気は弱い電流です。
強弱をつけることができますから、痛みの度合いによって加減することができます。
電気を使った方がより効果的だと言われていますが、それは個人差がありますから何とも言えませんね。
電気針治療と普通の針治療で手順や料金の違いはほとんどないと言っていいでしょう。
治療にかかる時間も同じようなものです。

あなたが針治療に通っているのであれば、電気針治療も試してみてはどうでしょうか。
針治療によって肩こりや腰痛がよくなると言われています。
東洋医学では体の中が持っている本来の機能を引き出すことに主眼が置かれています。
針治療も針で治すのではなく、血行をよくして自然治癒力を高める効果があるのです。

針治療とダイエット

針治療とダイエットの関係について考えてみましょう。
針治療と言うと肩こりや腰痛に効果があると言われていますよね。
それがダイエットにも効果があると言うことなのです。
もちろん、普通の体型の人がさらに痩せることができるわけではありません。
ちょっと太り気味の肥満症の人に効果があるのです。
肥満症は体に余分な脂肪が付いた状態です。
肥満によって体のいろいろなところに支障をきたすことになります。
肥満になる原因の一つは食欲です。
満腹感を感じる中枢の働きが悪いと考えられるのです。
太っていても食べなければ自然と痩せていきます。
しかし、人の食欲はどうしてもありますから、それを抑えることが難しいのです。
肥満症の人の電気針治療を施すことによって、満腹中枢の機能を高めることができるのだそうです。
食事をしてすぐに満腹感が得られれば、食事の量は自然と減っていくのです。
もちろん、すべての人に効果があるとは言えません。
おおよそ3割程度の効果と言われています。
針治療でダイエットができるのですが、それは肥満症の人に対して行われるものです。

女性のためのダイエットとは異なっていることをわかってください。
多くの人たちがダイエットをやっていますが、針治療でできるわけではないのです。
東洋医学では針治療によって、身体の本来の機能を引き出すことができます。
身体は健康になろうとする働きがあるのです。
肥満症は病気の一つと考えていいのです。
自分が肥満症だと思うのであれば、一度針治療を受けてみてはどうでしょう。

不妊と針治療

不妊治療にはいろいろな方法があります。
その一つとして針治療があります。
なかなか妊娠しなくて、ずっと苦しんでいる人はたくさんいます。
そのような人に朗報です。
もちろん、すべての人に効果があるわけではありません。
しかし、女性の体がリラックスすることによって妊娠率が向上することが確認されているのです。
体外受精などを行う方法もありますが、それでも妊娠しない人は多いのです。
そのような人に針治療を行った結果、妊娠率が5割アップしたと言うことです。
東洋医学の針治療の効果は計り知れないものがあります。
具体的にどのようなメカニズムによって妊娠率が向上するのかはわかっていません。
しかし、針治療によって効果が出ていることは事実なのです。
針治療は人の体を直接治療するのではなく、本来持っている機能を高める効果があります。
最近では世界的にも針治療の効果が認められるようになってきました。
外国でも針治療が行われています。
不妊治療として針の効果があると言うことは、人の体はいろいろな機能を持っていると言うことでしょう。
本来の機能が十分に働くことによって、多くの病気が治ると期待できます。

針治療は人の体に針を刺すのですが、針によって傷つけられた部分の血行が良くなります。
その効果が大きいのです。
人の体の隅々まで張り巡らされている血管とリンパ腺が多くの病気のみな物となっているのです。
血行が良いと言うことがいかに大切かと言うことでしょう。