足のむくみ解消!鍼灸治療の効果
「むくみ」というと、”夕方の足のような状態”というイメージをお持ちの方も多いようですがむくみは、足だけではなく、手・顔・内臓など、身体のどの部分にもおこる可能性があります。むくみの正体は、身体を作っている細胞・組織の間に余分な水分(体液)がたまっている状態です。
むくみの原因
なぜ、むくみが起こるのか?
私たちの身体の中を走る毛細血管からは、常に少量の体液が漏れ出ていて、この体液によって細胞や組織に栄養が運ばれています。さらに毛細血管には、身体にとっての不要な物や水分を、再び毛細血管内に取り込む働きがあります。
また、リンパ管という不要な体液を吸収してくれる働きもあり、通常はむくみが起きないような構造・働きが私たちの身体にはあります。
ところが病気などが原因で、毛細血管からの漏れだす体液量が増える、毛細血管への取り込み(再吸収)がうまくできない、リンパ管の働きが悪くなる・・・などで、余分な水分(体液)が細胞・組織、特に、皮膚や皮下組織にたまってしまうのです。
全身におきるむくみ
§ 心臓の働きが悪くなることでおきる(心不全など)
§ 腎臓の働きが悪くなることでおきる(急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群、急性・慢性腎不全)
§ 肝臓の働きが悪くなることでおきる(肝硬変など)
§ その他に・・・甲状腺機能の低下、薬によるもの、妊娠にともなうもの、アレルギー、炎症、原因不明のむくみもあります。
部分的におきるむくみ
§ 静脈の働きが悪くなることでおきる(静脈瘤、深部静脈弁機能不全症、深部静脈血栓症、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)、全身麻酔での手術後の合併症
§ リンパの働きが悪くなることでおきる(原因不明、手術の後)
むくみには、心臓・腎臓・肝臓などの内臓疾患が原因のものもあり、注意が必要なむくみもあります。いつもと違うむくみや長期的なむくみが気になりましたら、一度、病院を受診することをお勧めいたします。
当院の治療
「むくみ」は、身体の余分な水分がたまっている状態です。鍼灸治療では、このたまった水分の流れの排出を促し、水分がたまりにくい状態にしていきます。
むくみが起きやすい方は、「冷え」「血流の悪さ」といった状態を伴うことが多く、実際むくみでお困りの患者さんの多くは「足が冷える」「立ち仕事で足が疲れやすい」という自覚症状をお持ちです。
鍼灸治療では、水分の流れを促す治療の他に、症状や体質に合わせて選んだツボに鍼・お灸をすることにより、冷えや血流を改善するむくみに効果の高い治療を行っております。
東洋医学での「むくみ」の考え方
東洋医学では、五臓六腑のどこにむくみの原因があるかを深く診ていきます。
むくみの原因である水分の代謝に関係の深い「腎」(じん)・「膀胱」(ぼうこう)・「肺」(はい)、湿に関係の深い「脾」(ひ)などを中心に、その働きを整えていく治療です。
脾気虚(ひききょ)タイプ |
疲れやすい・お腹の調子をこわしやすい・体力がない・疲れがたまっている |
脾陽虚(ひようきょ)タイプ |
寒がり・全身の冷えを感じる・身体がだるい・腹部が冷えて痛む |
痰濁(たんだく)or 痰湿(たんしつ)タイプ |
胃のつかえ感・痰が多い・身体が重くだるい・全身の冷え |
鍼灸治療の効果の出やすい症状
一過性のむくみ(夕方になると足がむくむ・立ち仕事で足が疲れやすい・足の冷えを感じる・足がぱんぱんになる・・・など)は鍼灸治療の効果が出やすい症状です。また、特に女性は女性ホルモンのバランスによって、生理前・生理中などはむくみが起きやすくなります。他に、頭皮のむくみによって、まぶた・顔のむくみや頭が重いなどの症状がでることもあります。
むくみの症状でお困りでしたら、一度鍼灸治療を試してみてはいかがでしょうか。どうぞお気軽に、ご相談ください。