かんは、また、かんの虫と呼も呼ばれて、小児の神経症の一種と考えれます。かんの虫のかんは、漢方医学の脾疳(ひかん)や、ひきつけなどの子供の病名「かん(疳)」からきたものですが、昔は「疳には疳の虫という虫がいて、この虫が騒ぐと疳が起きる」といわれていました。
かんは一種の小児ヒステリーの表れで、自家中毒とか知恵熱とか呼ばれています。症状は、複雑多岐でその多くは、心理的な抵抗を現実的、合理的に処理できないままに、病気に逃避したり、落ち着きがなくなったり、かけ回ったり、暴れたり、泣いたりします。また、このような子供には、鼻の付け根のくぼんだ部分に青筋が見られることがあります。夜驚症や夜啼症も、広い意味ではかんの部類に入れることができるでしょう。
治療方法としては、かんの原因となるような子供のストレスを取り除くことが大切になります。 |