モクレン/シモクレン (モクレン科モクレン属:落葉小高木:樹高 〜5メートル:花期 〜4月)
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薬効
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蓄膿症(ちくのうしょう)
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頭痛(ずつう)
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漢方処方
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分布生育場所 |
科名:モクレン科/属名:モクレン属
和名:木蓮/木蘭/生薬名:辛夷(しんい)/学名:Magnoliaceae quinquepeta
中国の湖北省付近の原産、日本各地で庭木、公園樹などに栽培
世界中の温帯地域に広く栽培される
モクレン科モクレン属のコブシ、タムシバ
モクレン科モクレン属ホウノキ(朴の木)
モクレン科モクレン属オオヤマレンゲ(大山蓮華)
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見分け方・特徴
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樹皮は灰白色でなめらかな落葉低木〜小高木で高さ3〜5メートル
葉は互生、広倒卵形、葉縁は全縁、先端は短く尖る、長さ8〜20センチ、幅4〜10センチ
冬の花芽は大きく長白軟毛に覆われる
花は3〜4月、葉の展開の前に紅紫色の大型の花を上向きに半開する
花は外側の花被片3枚は小さくがく状、内側6枚は花弁状、直径約10センチ、雄しべ、雌しべは多数
果実は、長楕円形で袋果が集まった集合果、種子は赤い
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採集と調整
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花の咲く前2〜3月頃に蕾(つぼみ)を採取して日干しにしたものを生薬名で辛夷(しんい)と呼ぶ
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薬効・用い方
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有効成分:精油。シトラール、シネオール、オイゲノール、クエン酸ほか
蓄膿症、鼻炎には、辛夷(しんい)15グラム、蒼耳子(そうじし/オナモミの果実)9グラム、白芷(びゃくし/ヨロイグサの根)30グラム、ハッカ葉15グラムを混ぜて、ミキサーで粉末にして毎食後6グラム服用する
漢方処方:和辛夷(わしんい)は主として漢方処方「辛夷湯(しんいとう)、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)、葛根湯加辛夷川弓(かっこんとうかしんいせんきゅう)」に配合されています
前者は、蓄膿症で濃い鼻水が出る場合に用い、後者は鼻炎の初期で鼻づまりの場合に用います。
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その他 |
飛鳥・天平時代に僧侶の着る衣が、木蘭(もくれん)染めといい、古くから日本に渡来したことが知られるが、名の由来は漢名木蘭(もくれん)をそのままつかった
花譜(かふ/1694)貝原益軒(かいばらえきけん)著には、玉蘭花(もくれんげ)として「紫白二色あり。花大なり。紫は花よからず。白きをまされりとす」と記述がある
小野蘭山(おのらんざん)の江戸時代には、紅紫色の花を、漢名>木蘭(もくれん)、モクレンゲ、シモクレンとして、白色の花の白木蘭(はくもくれん)を、漢名玉蘭(もくれん)とした |