ツルレイシ(ゴーヤー)     (ウリ科ツルレイシ属:蔓性1年草:草丈 〜 センチ:花期 〜9月)

薬効
解熱・解毒 下痢 充血の眼病
分布生育場所

科名:ウリ科/属名:ツルレイシ属
和名:蔓茘枝/別名:ゴーヤー/ニガウリ/学名:Momordica charantia
熱帯アジア原産、関西以西の暖地では各地で栽培

見分け方・特徴

熱帯アジア原産の、つる性の1年草で日本でも古くから暖地で栽培
播種から10日前後で発芽して、蔓(つる)を伸ばして繁茂する
葉は、大型で大きく切れ込み、互生、淡緑色
葉脈から細い巻きひげを伸ばして、ほかの物に絡みつき生長する
花は、8〜9月に花柄を出して黄色い5裂した小花をつける
花後、長楕円形の長さ15センチくらいの果実がさがる
果実は、オレンジ色に熟し、先端が割れて、オレンジ色の果肉に包まれた種子が見える



採集と調整
秋に熟した、果実を採取して、種子ごと輪切りにして天日で乾燥させる

果肉は、甘いが、果皮は苦い


薬効・用い方
有効成分は、不揮発油、インスリン・ペプチド、配糖体モモルディン、カランチン、アルカロイド
果汁には、アミノ酸シトルリン

解熱、解毒、下痢などには、乾燥果実を1回量6〜10グラム、水0.3リットルで3分の1量まで煎じて、上部のかすを除いて食間に服用する

アジア、アフリカ、カリブ諸国では、未熟果を糖尿病の血糖値降下に用いるという

種子油は、中国では避妊薬、西インド地方では、創傷の治癒の促進に用いられるという


 
その他
名の由来は、ムクロジ科のレイシの果実に似ていて、蔓(つる)性から、ツルレイシの名になった
ニガウリは、漢名の苦瓜(にがうり)からそのままついた

中国へは、明(みん)時代に伝わったとされ、本草綱目(1596年頃)には、苦瓜(くが)の名の記載があり、日本への渡来は、多識編(1612・林道春著)には、豆留礼志(つるれいし)の名で出ていることから、それ以前に渡来したとされる
花譜(かふ・1694・貝原益軒著)には、錦茘枝(つるれいし)、苦瓜(にがうり)と呼ぶという記載があり、元禄以前から広く栽培されていたという

種子の外側の果肉が甘いことから、古くから食べられていて、鹿児島ではニガゴイ、長崎はニガゴウリ、熊本はニガゴリなどの別名がある