シオデ              (ユリ科シオデ属:多年草つる草:草丈 〜120センチ:花期 〜8月)

薬効
食用 通経 リューマチ 関節炎 腰痛
分布生育場所

科名:ユリ科/属名:シオデ属
和名:牛尾菜/四緒手/学名:Smilax riparia var.ussuriensis
日本全土の山地、林縁
シオデは他に、葉の裏が白いタチシオデ、佐渡に自生するサドシオデがある

ユリ科シオデ属サルトリイバラ(猿捕茨)

見分け方・特徴

日本全土の山地に自生する雌雄異株の多年草つる草
茎は、始めは長く伸びてやがて、葉脈から出る托葉(たくよう)から変化したつるが他のものにからみつく
葉は、卵状楕円形で互生、先端は尖る
花は、7〜8月に葉の脇から長い花茎を出して、淡黄緑色の小花を球状につける
秋に、球形の液果が黒く熟す
採集と調整
秋に根茎を掘り起こして、良く洗って泥を落として、天日で乾燥させる、これを生薬(しょうやく)で馬尾伸筋(ばおしんきん)という
薬効・用い方
通経、関節炎、リューマチなどの症状には、1日量乾燥した根茎5〜10グラムを水約0.4リットルで半量まで煎じて、1日3回に分けて服用するという

また、血行促進、関節炎、リューマチ、腰痛などには、根茎の粉末を1日量0.3〜0.5グラム服用する


新芽、若葉を4〜9月ころに採取して、熱湯でかるく茹でて水にさらしてから、おひたし、あえもの、酢の物、汁の実などや、マヨネーズあえ、サラダ、バター炒めなども癖が無く食べることができる

また、若葉は、薄くころもをつけて天ぷらなどもにもあう
その他
名の由来は、アイヌの人は、食べられる植物に名をつけたといい、シオデを「シュウオンデ」と呼び、シュウオンデが転訛して、シオデの名になったという説がある
また、シオデの別名に「シホデカヅラ」があり、シオデが物に絡まる様子を、馬の鞍(くら)の鞍(しおで)(四緒手/しおで)結びから、シオデの名になったという説がある

シオデは、古くから山のグリーンアスパラガスと呼ばれ、山菜の中でもくせが無く、味が良いとして親しまれています

秋田民謡で「ひでこ節」は、シオデという山菜を歌いあげた、珍しい民謡として知られているという