カミツレ (キク科シカギク属:2年草:草丈 〜50センチ:花期 翌年5〜6月)
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薬効
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滋養強壮
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便秘
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下痢
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痔
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かぜ
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ぜんそく(気管支ぜんそく)
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不眠症
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神経痛(しんけいつう)
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リューマチ
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美容・美膚
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腰痛
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のどの炎症
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口内炎
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歯痛(しつう)
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分布生育場所 |
科名:キク科/属名シカギク属 和名:カミツレ/別名:カモミール/学名:Matricaria chamomilla L.
全国で広く薬草として栽培。
9月ころに種子をまいて越年してから、翌年の晩春から初夏にかけて花が咲きます、盛夏には枯れてしまいます。
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見分け方・特徴
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ヨーロッパ、西アジア原産の2年草草本です。草丈は50センチ程度でよく枝分かれして、葉はこまかく切れ込んでいます。
夏に中央部に多数の黄色い管状花と周辺部に白色の舌状花が開花します。
全草に芳香がしてよい香りがします。
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採集と調整
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カミツレは、翌年の5〜6月ころ花の中心部の黄色が鮮やかになり、舌状花がピンとはっているときに花を採取し日干しにして、出きるだけ早めに乾燥させます。
芳香があり苦味があります。
栽培は、日当たりのよい温暖な排水良好の耕地に適して、非常に作りやすい植物です。
9月に種子をまき、翌年の5〜6月ころに開します。ヨーロッパ北部をはじめ、日本各地での春と秋に2度開花して、見事な白じゅうたんを敷き詰めたようになります。
植えれば簡単に育ち、雑草にように生命力の強い植物なので作りやすく手間はかかりません。
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薬効・用い方
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有効成分は、花に精油のカマツレン、ノニール酸、アピゲニン(配糖体)などを含有し、発汗作用がある
ヨーロッパの人は、かぜをひくとカミツレを常用します
消炎、鎮痛、鎮けい、発汗、強壮などの作用があって、かぜ、神経痛、リューマチ、腰痛、不眠症、小児ぜんそくに効き目があります。また、腸管の蠕動(ぜんどう)を促進する作用は、便秘、下痢、胃腸炎、腹にガスがたまって苦しいときににはよく効きます。
乾燥したカミツレ花1回5グラムを急須に入れて、熱湯を注いで5分後に服用します。1日3回食間に服用します。
お茶の代わりに飲んでもよく、皮膚を暖かにして美容にもとても良いとされています。
また、消炎作用が強く、外用すると皮膚粘膜の炎症に効果があります。
口内炎、咽喉炎には煎じ液でうがいをします。歯痛にもよく、その他に痔にも用います。
浴剤としても神経痛、リューマチ、腰痛にも用いますが、カミツレ200〜500グラムを4リットルの水で10分程度沸騰して布でこして浴槽にいれます
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その他 |
ヨーロッパでは古く紀元前2000年、古代バビロニアですでに薬用として用いられていました。ギリシャ時代には、負傷して帰国した兵隊達の傷を癒すための浴剤として使用されていました。
カミツレの語源は、ギリシャ語のChamomilla(低い)とMelon(リンゴ)からの造語で草丈の低い花にリンゴのような香りがあることから付けられました。
ヨーロッパでは、最も一般的な民間薬で、薬局だけでなく食料品店やスーパーマーッケットのお茶コーナーでも売られています。化粧水や入浴剤としても利用されています。「体から温まるカミツレ茶(カミールティー)」はヨーロッパでは、一般的な飲み物です。
日本には、1818年(文政元年)の6月、幕府は薬草60種類をオランダから取り寄せました。この中にカミツレも含まれていました。当時はカミルレと呼ばれていました
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Photo Masayuki Tsuno
E-yakusou.com 2-6-2,sakaihigashi,nishi-ku,Niigata-shi,950-2041,Japan |