猪苓湯(ちょれいとう)
適応症 腎盂炎 淋病 腎臓・膀胱結石、尿路結石 膀胱炎 尿道炎         
         
         
目標 のどが乾き、排尿痛あるいは排尿困難があり、尿の色は赤いか、または血尿がでるもの。
構成 猪苓(ちょれい):3 茯苓(ぶくりょう):3 阿膠(あきょう):3 滑石(かっこう):3 沢瀉(たくしゃ):3
を煎じて、かすをとり、阿膠(あきょう):3を入れて、再び火にかけて溶かして温服します。
         
         
備考 本方は、膀胱炎や尿道炎などの泌尿器疾患から腎炎、ネフローゼなどの疾患に広く応用される処方です。

排尿痛、残尿感、頻尿、血尿などを目標に用いますが、口渇(こうかつ)や不眠などの神経症状を伴うこともあります。

本方を、尿路結石の痛みに用いる場合には、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)と合わせて用います。また、血尿が出る場合や慢性腎炎で、顕微鏡レベルでの血尿がどうしてもとれないなどの場合には、本方と、四物湯(しもつとう)の合方を用います。また、本方は抗生物質を用い、淋病などの細菌は消滅したが、なを排尿時には不快な、残尿感があって尿が出にくいという場合にはよく用いられます。