桂枝湯(けいしとう)
適応症
かぜ
神経痛(しんけいつう)
リューマチ
神経衰弱
頭痛(ずつう)
目標
頭痛、発熱(微熱)して悪寒(おかん)し、自然に発汗するもの。ただし、神経衰弱などの疾患には微熱がなくても応用できます。
構成
桂枝(けいし):3
芍薬(しゃくやく):3
大棗(たいそう):3
生姜(しょうきょう):3
甘草(かんぞう):2
備考
本方は、
葛根湯(かっこんとう)
と同様に感冒や熱性疾患の初期に用いますが、葛根湯の適応する人にくらべて体力のない虚弱者や老人あるいは軽症の感冒で、微熱、悪寒、頭痛、自然に汗ばむ人によく適応します。本方は、「衆方のもと」といわれ、多くの加味、加減方があります。本方と麻黄湯(まおうとう)を等量合わせたものを、
桂枝麻黄各半湯(けいしまおうかくはんとう)
「感冒、じんましん」、本方を構成する芍薬(しゃくやく)の量を増量したものを、
桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
「大腸炎など」、さらに膠飴(こうい)を加えたものを
小建中湯(しょうけんちゅうとう)
「虚弱体質」、また本方に竜骨牡蛎(りゅうこつぼれい)を加えたものを、
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
「神経症、遺精など」となり、いずれもわずかな加減によって、全く違った治療効果があることは、非常に興味深いところです。