クコ (ナス科クコ属:落葉性低木:樹高 〜2メートル:花期 〜9月)
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薬効
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滋養強壮
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せき・たん
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糖尿病
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糖尿病合併症
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高血圧症
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疲労回復
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分布生育場所 |
科名:ナス科/属名:クコ属
和名:枸杞/生薬名:地骨皮(じこつび)/枸杞子(くこし)/学名:Lycium chinense
日本全土の原野、川畔、路傍などの比較的明るい場所に群生。
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見分け方・特徴
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クコは落葉の低木で、茎がやや蔓状に伸び、基部から群がって分岐し、枝は縦にすじがあり、小枝の変化した短い刺がところどころにあります。
葉は2〜3センチの長楕円形で柔らかく、節に数葉ずつ固まってついています。
薬用には刺の少ないものが良いとされます。
花は夏の7〜9月頃に、葉腋に小さくて美しい淡紫色の5弁花をつけます。
気候には大変強くて、暖かい地方では冬でも新芽が出ますので葉の採取ができます。
果実は長さ2〜4センチ位の卵形で秋に熟し、鮮やかな赤色になります。
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採集と調整
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クコ葉は盛夏に採取して、日干しにしたものを用いますが、夏のクコ葉は虫に食われて完全なものが少ないので、春から秋の間に適時完全な葉を採取して日干しにします。
葉だけではなく茎が混じってもかまわないとされています。
クコ茶は、若い葉を採取して一度さっとゆでてから乾燥させます。
果実と根皮は秋に採取します。果実は果柄を取り除いて、初めは日陰の風通しのよい所で乾燥させ、表面にしわがでてきたら、天日ですみやかに乾燥させます。生薬で枸杞子(くこし)と呼ばれているものです。
根皮は根を採取して、よく水洗いした後、皮をはいで乾燥させます。これを生薬(しょうやく)で地骨皮(じこつび)といいます。
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薬効・用い方
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クコ茶は、高血圧症、動脈硬化に、乾燥した葉5〜10グラムを煎じて服用します。
万能薬草としてのクコは、ビタミンB1、B2、Cのほかにルチン、ベタインが豊富に含まれています。
ルチンは血管を強化する作用があり、高血圧、頭痛、肩こりに効果があるとされます。
また、ベタインは消化を促進して肝臓に脂肪が溜まるのを抑える働きをもち、血液を酸性からアルカリ性に変える働きがありますので、特に疲労回復に効果があります。
クコ酒(枸杞子)
強壮、疲労回復には、クコ酒がよく、赤く熟した果実200グラムを水洗いして、よく水をきってから、同量の砂糖を加えてホワイトリカー1.8リットルに漬け、2〜3ヶ月冷暗所に保存します。毎日ワイングラスに1杯位飲用します。また、クコの全草を使用することもできます。
乾燥したクコの実の場合は、3〜6ヶ月以上熟成します。乾燥くこの実200グラムと同量のグラニュー糖、ホワイトリカー1.8リットルを冷暗所に置き3ヶ月くらいで布でこし、材料を引き上げて再度その実を同様に使用できます。これは古くから不老長寿の妙薬として知られています。
地骨皮(じこつび)は、血圧降下、血糖降下、解熱、たんきりに、乾燥した根皮10〜15グラムを煎じて、1日3回食前に服用します。
枸杞子(くこし・果実)は、肝臓に作用するとされていて肝臓に脂肪がたまるのを防いだり、ホルモンの分泌を盛んにすることから、老人のクコの常用は老人病の妙薬とされています。
春に伸びた若葉は、さっとゆでて汁のみ、てんぷら、おひたしなどにします、また塩で味をつけて刻んで、ご飯に炊き込んだクコ飯は滋養強壮が期待できます。
生の新葉を良く洗い、葉をすりおろしてグリーンジュースにします。利尿、高血圧、滋養強壮によいとされます。
成分:ベタイン、β-シトステロール
果実の主成分:フィサリエン、カロチン、ビタミンB1,B12,C
根の主成分:シンナミン酸、プリシン酸
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その他 |
中国の薬物書の古典である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には「クコを久しく服すると筋骨をしっかりとさせ、身を軽くして老いない」とあります。
平安時代の昔から漢方や民間薬で繁用されてきた重要な薬草の一つです。
葉は枸杞葉(くこよう)、果実は枸杞子(くこし)、根の皮は地骨皮(じこつび)として古くから用いられています。
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