食欲不振
食欲がないという症状は、各種の病気に伴って起こる全身症状のひとつです。胃の疾患、肝疾患、腎疾患、結核性疾患、熱性疾患などがおもな原因といわれていますが、他に精神的原因として恐怖、苦悩、悲哀、憤怒などにより食欲不振に陥ることもあります。原因がはっきりせず、「胃炎くらいだろう」と軽くかんがえて放っておいたのが、実は胃がんや胃かいようであったなどということもありますので、充分注意が必要です。

漢方では、食欲不振を全身的に代謝の異常、血液の滞り、気のうっ滞などからとらえて、全身療法を目的に治療することになります。
「食欲不振」(民間薬)
アシタバ カンゾウ クララ ゴボウ サンザシ シソ ショウブ セリ
センブリ チクセツニンジン(トチバニンジン) トウガラシ ニッケイ ヒキオコシ ビワ マンゴー ヨモギ
ラッキョウ リンドウ ワサビ          
薬用植物名 採集時期 成分 薬効 用法説明
アシタバ
若芽(春〜夏)
ゲルマニュウム・ビタミンB12・クロロフィル・ビタミン類・ミネラル類
抗酸化作用・動脈硬化・高血圧・貧血・強壮
@春から夏にかけて、なるべく若い芽か若葉だけを採取して、生で用いるか、さっと水洗いしてよく水をきる。A手で細かくちぎってから2〜3日程度日干しにするBよく乾燥するまで、日陰でほす。C乾燥葉に熱湯を注ぐか、1日量20〜30グラムを煎じて、茶剤として飲用。Dまたは、お茶のようにお湯を注いで飲用。
シソ
葉(6〜7月)
抗ヒスタミン成分・シアジン・カロチン
アトピー・皮膚炎・ぜんそく・健胃・解毒
@アカジソの葉は6〜7月の開花前に採取A半日程度日干しB風通しの良い場所で陰干しC1日量5〜10グラムに水0.4リットルを加えて、半量まで煮出して飲用。Dお茶のようにお湯を注いで飲用。
シソの薬湯は、皮膚病・アトピー治療にも使用される。
ビワ

精油・サポニン・ビタミンB1・ブドウ糖・クエン酸・タンニン
ガン治療・肝臓病・風邪・アトピー・皮膚病
@必要なときに数枚採取して葉の裏の毛をたわしで取るAそのまま、適当な大きさに切るB葉3枚に、0.5リットル程度の水で半量に煎じて飲用C乾燥葉は5グラムに水1リットルで10分程度細火で煎じて飲用。
ヨモギ
茎葉(6〜7月)
クロロフィル・精油・タンニン
抗癌・肥満・婦人病・関節痛・アトピー・動脈硬化・老化防止
@十分成長して花の咲く前に新葉茎葉を採取A日陰で乾燥して細かくして保存B1日量5〜8グラムを水0.4リットルで半量まで煮詰めて食間に飲用Cまたは、1分ほど沸騰させて、ハチミツを入れて飲用。一般的には「もちぐさ」のこと。




薬草の用い方は「健康を維持するための薬草・用法から」健康補助食品・飲料の各コンテンツをご覧ください。
「食欲不振」(漢方薬)
延年半夏湯(えんねんはんげとう) 黄連湯(おうれんとう) 甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう) 香蘇散(こうそさん)
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) 四君子湯(しくんしとう) 小建中湯(しょうけんちゅうとう) 小柴胡湯(しょうさいことう)
大柴胡湯(だいさいことう) 人参湯(にんじんとう) 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう) 茯苓飲(ぶくりょういん)
平胃散(へいいさん) 補中益気湯(ほちゅうえつきとう) 六君子湯(りつくんしとう)