ケマンソウ/タイツリソウ      (ケシ科コマクサ属:多年草:草丈 〜60センチ:花期 〜5月)

薬効
できもの、腫れ物  有毒
 
分布生育場所

科名:ケシ科/属名:コマクサ属
和名:華鬘草/別名:タイツリソウ(鯛釣草)/学名:Dicentra spectabilis DC.
中国原産
日本には江戸時代・享保(1716〜1736)年間に観賞用として渡来した

ケシ科キケマン属ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
ケシ科キケマン属ムラサキケマン(紫華鬘)

見分け方・特徴

中国原産の多年草で高さ30〜60センチ
茎や葉は全体に淡緑色
葉は対生、質は柔らかく3回羽状複葉、長さ4〜7センチ、ボタンの葉に似る
花は紅色〜紫紅色、4〜5月、茎の上部に長さ2〜2.5センチの花を数個を一列に並べて垂れ下げる
花弁4枚は内側2枚、外側2枚、外側の花弁の下部は袋状、先端は細くなり外側にそり、内側の花弁は白色で雄しべと雌しべを包み外側の花弁から出る


採集と調整
開花時期に根茎を掘り上げ、水洗いして、刻んでから天日で乾燥

中国では乾燥した根茎を薬用として扱う


薬効・用い方
有効成分は、アルカロイドのプロトピンとケレリトリンを含み鎮痛作用がある

できもの、腫れ物により膿みを持ち、痛みがある場合に、飲んで痛みを柔らげ、腫れ物を、痕が残らないように、きれいに治すという妙薬として知られる

天日乾燥した根茎1日量約5グラム、水0.4〜0,6リットル、沸騰したら弱火にして3〜5分煎じて、茶漉しで濾して1日3回に分けて食後に服用する

ケシ科コマクサ属は、有毒であり1日5グラム以上は用いないこと
また、ガンなどに痛みにも有効だという



その他
名の由来は、花が茎の上部に一列に並んで垂れ下がり、花の重みで茎が大きな弧を描いてたわむ様子を、仏壇の装飾に使われる華鬘(けまん)という名の仏具に見立てた

また、園芸用の名は、タイツリソウ(鯛釣草)と呼ばれ、華鬘草(ケマンソウ)と同じように、花が茎の上部に一列に並んで垂れ下がり、花の重みで茎が大きな弧を描いてたわむ様子を 、鯛釣りに見立てたという

中国では、薬用植物として珍重されている