カクレミノ        (ウコギ科カクレミノ属:常緑高木:樹高 〜10メートル:花期 〜8月)

薬効
黄漆(家具の塗料)
 
分布生育場所

科名:ウコギ科/属名:カクレミノ属
和名:隠蓑/学名:Dendropanax trifidus
本州(関東地方・千葉県南部以西、伊豆諸島)、四国、九州、沖縄の沿海地

見分け方・特徴

暖地の海岸近くの湿気のある照葉樹林内などに多く自生する、 雌雄同株の常緑小高木〜高木で高さ10メートルになる
樹皮は、なめらかで灰白色、本年枝は緑色を帯びる
葉は、互生、枝先につき、表面には光沢があり厚くしなやかな革質、長さ7〜12センチ、幅3〜8センチ
若木の葉は3深裂するが、成木になると菱形状広卵形〜広卵形になり深裂の葉がなくなる
花は、7〜8月、枝先に球形の散形花序に1〜数個つけ、淡黄緑色の小花が多数つく
花は、両性花で雄5本、花弁5個、花柱5本
果実は、液果で広楕円形、長さ約1センチ、10〜11月に紫黒色に熟す
中に種子が2〜5個あり長さ約6ミリ長楕円形

果実は、ヒヨドリの好物といい好んで食べる
採集と調整
夏〜秋に樹皮に傷をつけて白い液を採取したものを黄漆と呼ぶ
薬効・用い方
夏に樹皮を傷つけて採取した黄漆は、家具の塗料に利用される
その他
名の由来は、若木の葉は3深裂する葉を、蓑(みの)に見立てて、蓑(みの)を着ると姿を隠せることから、隠れ蓑(みの)の名になったという

植栽は、庭木や街路樹などに植えられる