シラタマノキ       (ツツジ科シラタマノキ属:常緑小低木:樹高 〜30センチ:花期 〜8月)
薬効
果実酒 筋肉痛(外用)
分布生育場所
科名:ツツジ科/属名:シラタマノキ属
和名:白玉の木/別名:シロモノ/学名:Gaultheria pyroloides var.miqueliana
本州中部以北、北海道の亜高山帯〜高山帯の日当たりの良い崖、尾根筋など
千島列島、サハリンなど北太平洋地域に分布

ツツジ科シラタマノキ属は、世界に約200種類あり、日本には、シラタマノキとアカモノ(イワハゼ)の2種類がある
見分け方・特徴
本州中部以北、大山、三瓶山の亜高山帯〜高山帯に生える常緑小低木
地下茎を伸ばして、枝を傾斜して高さ10〜30センチ
葉は厚く革質でつやがあり網目が目立ち互生、卵状長楕円形〜倒卵状長楕円形、長さ1〜3センチ、幅0.5〜1.5センチ
花は7〜8月、茎の上部に淡緑白色に紫紅色を帯びた、花冠の長さ約6ミリの壺形の花を下向きに数個つける
果実は、朔果で肥厚した、がくに包まれ球形で径約6ミリの液果状になり、甘みがあり、つぶすとサロメチールの香りがする
採集と調整
夏〜秋に熟した果実を採取する。葉は夏〜初夏に採取

植物保護の観点から登山で見つけたら1〜2個味わう程度にしたい
薬効・用い方
有効成分:葉には、配糖体のガウテリン、ウルソール酸、果実は、サルチル酸メチルの様な香りがする

葉から、精製したものを、冬緑油と呼び、スポーツなどの筋肉痛に痛む場所にすり込む
熟した果実は生食、甘く爽やかな香りがする

シラタマノキ酒は、シラタマノキ果実約200グラムに、25〜35度のホワイトリカーを2〜3倍量漬け込み、冷暗所に3〜4ヶ月して中身を引き上げる。
淡い琥珀色ですっきりとした香りが美味しい。ストレート、水割り、炭酸水で割って飲む。
不眠、イライラ、疲労回復、暑気あたり、食欲不振、強精強壮に
その他
名の由来は、果実が白くて丸い球形から、白玉の木の名になった

また、ツツジ科シラタマノキ属の、アカモノ(イワハゼ・日本固有種)に対して、シロモノの別名もあり、いずれも熟した果実は食べられる