ノブドウ              (ブドウ科ブドウ属:蔓性落葉多年草:草丈 〜 センチ:花期 〜8月)

薬効
関節痛 食用 薬用酒
分布生育場所

科名:ブドウ科/属名:ブドウ属
和名:野葡萄/生薬名:蛇葡萄(じゃほとう)/蛇葡萄根(じゃほとうこん)/学名:Ampelopsis brevipedunculata var.heterophylla
日本全土、サハリン、千島、中国などに分布。山野などに普通に自生

見分け方・特徴

北海道から沖縄まで分布する蔓性落葉多年草で、巻きひげで巻き付きながら生長します。
葉は、ブドウに似て直径4-12センチの円形で3-5裂します。
花は、8月ころ、形はヤブガラシに似ていて、淡緑色の小花をつけ、花弁5、雄しべ5、花は目立たない。
果実は、9〜10月約直径7ミリの球形で淡い紫色から空色に熟します。

果実には、ブドウタマバエやブドウガリバチの幼虫の寄生(虫えい)により、虫こぶ状になり、異常に脹らんで、白緑色、淡紫色、瑠璃色、赤紫色や形も大小不揃いになります。

果実は味が悪く食べられない。
採集と調整
茎葉、根茎を、秋に掘り取り、水洗いして小さく刻み日干しにして乾燥させる。

これを生薬(しょうやく)で、茎葉を蛇葡萄(じゃほとう)、根を蛇葡萄根(じゃほとうこん)といいます。
薬効・用い方
関節痛などには、乾燥した根、1日量10グラム、水0.5リットルで約半量になるまで煎じ、1日3回に分けて服用するといいます。

また、目の充血には、乾燥した根5〜10グラム、水0.2リットルで煎じた液で洗眼するという

また、若い茎葉をすりつぶして小麦粉と酢を、適量混ぜて痛むところに塗布します。

ノブドウ酒:ノブドウ200〜300グラム、焼酎1〜1.8リットルを漬け込んで、約6ヶ月冷暗所におき、材料を引き上げます。糖尿病、肝臓病、腰痛・関節痛などに効き目があるといいます。
その他
ノブドウには変種が多く、葉の形が不規則で、切れ込みの多いものを、キレハノブドウと呼ぶといいます。

名前の由来は、野に生える、ブドウから、ノブドウ(野葡萄)と名がつきました。

地方により、座頭(盲人の目玉)に似た実(虫えい)をつける、エビヅルという意味から、ザトウエビと呼ぶ地域もあり、ノブドウの実はまずくて食べられないという意味から、イシブドウ、イヌブドウ、ウシブドウ、ドクブドウなどの方言がある