ハブソウ          (マメ科カワラケツメイ属:1年草:草丈〜150センチ:花期 7〜 8月)

薬効
便秘 虫さされ 茶材
分布生育場所

科名:マメ科/属名:カワラケツメイ属
和名:波布草/生薬名:望江南(ぼうこうなん)/学名:Cassia occidentalis
熱帯アジア原産の1年草で各地で栽培される

マメ科カワラケツメイ属エビスグサ(夷草/生薬名:決明子(ケツメイシ))
マメ科カワラケツメイ属カワラケツメイ(河原決明)

見分け方・特徴

茎は、直立して高さ50〜150センチ、無毛
葉は、偶数羽状複葉(うじょうふくよう)、小葉は10〜12枚で、エビスグサに似ていますが、小葉の先端が尖っていて、数も5〜6対あるので見分けがつきます。
花は、7〜8月ころ、葉の頂部の葉脈(ようみゃく)から柄を出し、数個の黄色5弁花の蝶形花をつけます

果実の平たい鞘(さや)は、エビスグサより太く短く、長さ約10センチで、鞘の中には、扁平卵形の種子が2列に並んで入っている
採集と調整
10月ころに、種子を採取して、日干しにして乾燥させたものを、生薬(しょうやく)で、望江南(ぼうこうなん)と呼ぶ

葉は、夏に採取して日干しにして乾燥させます。

栽培:ハブソウは、肥えた土地より、水はけの良い土地が適しています。
4月〜6月に、畑に直播(じかまき)するか、3〜4粒をまとめて、かるく土をかけます。
1ヶ月くらに、中耕して肥料を与えるといいと結果が出ます。
薬効・用い方
有効成分は、アントラキノン、エモジン、アンスロン、ヒスチオンなどを含む

望江南(ぼうこうなん)は、健胃(けんい)や緩下(かんげ)、利尿(りにょう)に、1日量10グラムを、適量の水で煎じて、お茶のように飲みます。

また、葉も煎じて、お茶がわりに飲みます。

毒虫などの、虫刺されには、生の葉を揉んで、汁に患部に塗布します。
その他
ハブソウの名前の由来は、ハブとは、蝮(まむし)など毒蛇(どくへび)の意味で、マムシに咬まれたときに、ハブソウの葉を揉んで、傷口にその汁をすりこむと、良くなるということから、ハブソウという名前がついたという
実際には、毒蛇に咬まれて毒を中和することは無いが、蚋(ぶよ)や蚊などの虫に刺された時には、ハブソウの生の葉を患部にすりこむと、かゆみは止まる

熱帯アジア原産の1年草で、江戸時代に中国から渡来しました

エビスグサの種子を乾燥したものを、決明子(けつめいし)といい、それを、ハブ茶として市販されているために、混同されやすいようです