十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
適応症 衰弱「産後・手術後・大病後」・貧血 脱肛 低血圧 白血病 瘻(じろう) カリエス 胃腸病 消耗性疾患の体力増強
出血症              
               
               
目標 貧血して皮膚および可視粘膜が蒼白(そうはく)か、栄養不良でやせており、食欲がなく衰弱しているもの。
構成 人参(にんじん):2.5 黄耆(おうぎ):2.5 朮(じゅつ):3 当帰(とうき):3 茯苓(ぶくりょう):3
地黄(じおう):3 川弓(せんきゅう):3 芍薬(しゃくやく):3 桂枝(けいし):3 甘草(かんぞう):1
         
         
備考 本方は、四君子湯(しくんしとう)四物湯(しもつとう)の合方に桂皮(けいひ)、黄耆(おうぎ)を加えたもので、漢方でいう「気(き)」、「血(けつ)」、両虚(りょうきょ)の症状に用います。すなわち病後、術後あるいは慢性に経過する疾患の衰弱時に用いられます。

血色、栄養状態ともに悪く、やがて体力が低下し、食欲がなく、疲労倦怠感(けんたいかん)があって、体力・気力ともに乏しい状態です。

本方は、病勢が激しく、著明な熱症状、下痢、神経症状などのある場合には、用いられません。