加味逍遙散(かみしょうようさん)
適応症 神経症         不眠症 血の道、更年期障害 月経不順 湿疹(くさ) 胃神経症 便秘
目標 頭痛、頭重、のぼせ、肩こり、倦怠感などがあって食欲が減退し、ときどき便秘するもの。
構成 当帰(とうき):3 芍薬(しゃくやく):3 柴胡(さいこ):3 朮(じゅつ):3 茯苓(ぶくりょう):3
薄荷(はっか):1       甘草(かんぞう):1.5 牡丹皮(ぼたんぴ):2 梔子(しし):2 生姜(しょうきょう):2
備考 主として中年以降の更年期様の不定愁訴(ふていしゅうそ)に用います。疲労、肩こり、頭痛、めまい、不安、不眠、冷え、のぼせ感、怒りなど多様な症状を訴えます。多くの場合、肝気が高ぶりやすく、嫉妬深い、顔を赤くして目をつり上げて怒るものによく、反対に抑うつ傾向が強く、咽喉部の閉塞感を訴える神経症には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)の方が適します。

また、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)の適応症状が認められますが、胃がもたれて気分がすぐれない人や、神経症状が著明な人には本方が適します。慢性の乾燥性の湿疹でかゆみの著しいものに本方に四物湯(しもつとう)を合わせて用いることがあります。