ST16.膺窓(ようそう)

取穴部位:第3肋間で正中線から外方4寸、乳頭線上

筋肉:大胸筋小胸筋

運動神経:胸筋神経

知覚神経:肋間神経前皮枝および肋間神経外側皮枝

血管:胸肩峰動脈胸筋枝外側胸動脈肋間動脈

 解剖学的データ

筋肉

大胸筋

小胸筋

運動神経

内側胸筋神経

 

内側胸筋神経 (ないそくきょうきんしんけい)

腕神経叢から分岐する知覚神経で、外側胸筋神経と合わせて胸筋神経または前胸神経とも呼ばれる。

外側胸筋神経

側胸筋神経 (がいそくきょうきんしんけい)

腕神経叢から分岐する知覚神経で、内側胸筋神経と合わせて胸筋神経または前胸神経とも呼ばれる。

 

知覚神経

肋間神経 (ろっかんしんけい)

胸神経前枝のことで、肋間動静脈とともに肋間を走行する神経。肋間神経からは、外肋間筋・内肋間筋・最内肋間筋・肋下筋・胸横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋・腹直筋・錐体筋・肋骨挙筋・上後鋸筋・下後鋸筋を支配する筋枝が出る他、前胸部から体表に出て知覚を司る前皮枝、体幹の外側で体表に出て知覚を司る外側皮枝が分岐する。第2もしくは第1・第3肋間神経外側皮枝は肋間上腕神経の一部となる。

肋間神経‐前皮枝
肋間神経‐外側皮枝

肋間神経 (ろっかんしんけい)

胸神経前枝のことで、肋間動静脈とともに肋間を走行する神経。肋間神経からは、外肋間筋・内肋間筋・最内肋間筋・肋下筋・胸横筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋・腹直筋・錐体筋・肋骨挙筋・上後鋸筋・下後鋸筋を支配する筋枝が出る他、前胸部から体表に出て知覚を司る前皮枝、体幹の外側で体表に出て知覚を司る外側皮枝が分岐する。第2もしくは第1・第3肋間神経外側皮枝は肋間上腕神経の一部となる。

   
 膺窗(ようそう)

ST16)膺窗ying1chuang1)(ようそう)
【取穴】 前胸部、第3肋間、前正中線の外方四寸。
【名の由来】 「膺=胸」。本穴の散結開瘀の効が、窓を思わせる事から。
【作用】 〔瀉〕散結開瘀・理気安神・活絡通乳

【弁証主治】 陽明経病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症など

【主症主治】 急性乳腺炎

【症例/個人的見解】 武術的な「致命三十六穴」の一つ。肺の損傷。

血管

胸肩峰動脈胸筋枝

胸肩峰動脈胸筋枝 (きょうけんぽうどうみゃくきょうきんし)

腋窩動脈から分岐した胸肩峰動脈の枝のうち、胸筋の方へ向かうもの。

外側胸動脈

外側胸動脈 (がいそくきょうどうみゃく)

腋窩動脈から小胸筋の後かまたはその外側で起り,小胸筋の下縁にだいたい平行して下内側に走る動脈。大胸筋,外側鋸筋に分布し、胸壁にあるほかの動脈とつながる。

肋間動脈

肋間動脈 (ろっかんどうみゃく)

最上肋間動脈・胸大動脈から起こり、肋骨の下縁(肋間)に沿って走る動脈のこと。肋間動脈の起始部近くからは背枝が出ており、さらに背筋を栄養する筋枝、脊髄を栄養する脊髄枝、背部の皮膚を栄養する皮枝に分かれる。また肋間動脈が内肋間膜を貫通すると側副枝が出ており、下位の肋骨の上縁に沿って走る。胸郭の外側部では外側枝が出ており、さらに前枝と後枝に分かれ胸郭外側壁の皮膚に栄養するが、前枝からは乳腺枝が出て乳腺も栄養する。

 

主治・対象疾患

咳嗽

喘息

胸部苦満

心胸苦満

胸膜炎

肋間神経痛

乳腺炎

肺結核

気管支炎

感冒(かぜ)

胸痛

心胸痛

心臓弁膜症

心内膜炎

心筋炎

心不全

動悸

不整脈

狭心症