ST31.髀関(ひかん)

取穴部位:上前腸骨棘の下方、縫工筋大腿筋膜張筋の間、陥凹部

筋肉:大腿直筋縫工筋大腿筋膜張筋

運動神経:大腿神経上殿神経

知覚神経:外側大腿皮神経

血管:外側大腿回旋動脈

ST31.髀関(ひかん)

解剖学的データ

筋肉

大腿直筋

大腿四頭筋の1つで、下前腸骨棘から起こり、脛骨粗面に停止する筋肉。主に股関節を屈曲、膝関節を伸展させる働きがある。

大腿筋膜張筋

上前腸骨棘から起こり、大転子の下方で脛骨外側顆に停止する筋肉。主に股関節を屈曲、膝関節を伸展させる働きがある。

縫工筋

上前腸骨棘から起こり、半腱様筋・薄筋とともに鵞足を構成して脛骨粗面内側部に停止する筋肉。主に股関節を屈曲・外転・外旋、膝関節を屈曲・内旋させる働きがある。

運動神経

大腿神経‐筋枝

腰神経叢の第1~第4腰神経から起こる神経。大腿神経は、大腿四頭筋・大腰筋・縫工筋・恥骨筋などの筋肉を支配する筋枝、大腿前面の皮膚の知覚を司る前皮枝、股関節や膝関節の知覚を司る関節枝、膝関節下部~下腿内側の知覚を司る伏在神経に分かれる。

上殿神経

仙骨神経叢の第4・第5腰神経、第1仙骨神経から起こり、大坐骨孔から骨盤を出て臀部へ向かう神経。主に中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋を支配している。

知覚神経

外側大腿皮神経

第2、第3腰椎から出て前方へ向かい、腰の部位で急激に曲がって鼠径部の辺りから皮膚の下に出て、大腿の前面と外側の皮膚に分布する神経。

血管

外側大腿回旋動脈

外腸骨動脈から分岐した貫通動脈からすぐ分岐する動脈で、大腿骨頭や大腿上部前外側の栄養などを担っている。

主治・対象疾患

股関節痛

股関節の運動障害

大腿前面痛

大腿前面の知覚障害

大腿の運動障害

下腿の運動障害

片麻痺

膝関節前面の知覚障害

膝関節内側の知覚障害

膝関節痛

膝関節の運動障害

脳性麻痺

脚気

腰痛

脳出血

脳梗塞

 

ST31)髀関bi4guan1)(ひかん)

【取穴】

大腿前面、3筋(大腿直筋・縫工筋・大腿筋膜張筋)の近位部の間の陥凹部。

股関節と膝をわずかに屈曲し、大腿をわずかに外転し、大腿前内側に加えられた抵抗に抗したとき、三角形の陥凹が現れる。大腿直筋近位部は、内側の縫工筋と外側の大腿筋膜張筋の陥凹部にある。ST31)髀関は、三角形の頂点の下方にある陥凹の最も深い部分にある。

膝蓋骨外側端と上前腸骨棘を結ぶ線が、恥骨結合下縁の水平線と交わるところにある。

【名の由来】

「髀=大腿骨」。本穴が股関節に位置する事から。

【交会】

・経筋:足陽明経筋の結する処(髀枢)

・経別:第三合(髀)(足陽明の入る処、足太陰の合す処)

【作用】

〔補〕強壮腰膝

〔瀉〕疏筋活絡

【弁証主治】

胃-脾病

婦人科疾患・貧血、血液疾患・胃腸虚弱、消化器症状・脈浮緩など

足陽明経(筋)病

躁鬱、不安障害・注意欠陥多動性障害、統合失調症・耳疾患・顔面神経マヒ・頬~鎖骨窩の痙攣・腹筋の緊張・疝痛、股関節の炎症・下肢痛、こわばり、マヒなど

足陽明胃経

記号

経穴名

備考

ST1

承泣(しょうきゅう)

ST2

四白(しはく)

ST3

巨髎(こりょう)

ST4

地倉(ちそう)

ST5

大迎(だいげい)

ST6

頰車(きょうしゃ)

ST7

下関(げかん)

ST8

頭維(ずい)

ST9

人迎(じんげい)

ST10

水突(すいとつ)

ST11

気舎(きしゃ)

ST12

缺盆(けつぼん)

ST13

気戸(きこ)

ST14

庫房(こぼう)

ST15

屋翳(おくえい)

ST16

膺窓(ようそう)

ST17

乳中(にゅうちゅう)

ST18

乳根(にゅうこん)

ST19

不容(ふよう)

ST20

承滿(しょうまん)

ST21

梁門(りょうもん)

ST22

関門(かんもん)

ST23

太乙(たいいつ)

ST24

滑肉門(かつにくもん)

ST25

天枢(てんすう)

大腸募

ST26

外陵(がいりょう)

ST27

大巨(だいこ)

ST28

水道(すいどう)

ST29

帰来(きらい)

ST30

気衝(きしょう)

ST31

髀関(ひかん)

ST32

伏兔(ふくと)

ST33

陰市(いんし)

ST34

梁丘(りょうきゅう

郄穴

ST35

犢鼻(とくび)

ST36

足三里(あしのさんり)

合穴(土)

ST37

上巨虚(じょうこきょ)

大腸下合穴

ST38

条口(じょうこう)

ST39

下巨虚(げこきょ)

小腸下合穴

ST40

豐隆(ほうりゅう)

絡穴

ST41

解谿(かいけい)

経穴(火)

ST42

衝陽(しょうよう)

原穴

ST43

陥谷(かんこく)

兪穴(木)

ST44

内庭(ないてい)

栄穴(水)

ST45

厲兌(れいだ)

井穴(金)

 

胃経の重要なツボになっており、刺激することで気血の働きが高まるので、膝の外側の動脈の流れも回復し、痛みが和らぐということです。また、太ももの冷え・大腿の冷えにも効果があります。クーラー病 冷房病などの現代人の方の悩みにも効果が期待できます。暑くなる夏に、太もも・大腿・下腿などの足脚が、重い、だるいなどの症状で困ってっらっしゃる方は試してみ下さい。他にも 婦人科疾患よる冷え・痛み・こり・違和感などにも効果があります。たとえば、足(脚)が冷える、生理痛、腰痛、足(脚)の痛みなどになります。

正座、もしくは椅子に座って太ももをつかんで、親指の腹をツボに当てて2秒~3秒かけて押してゆき、3秒~5秒押した状態を保ち、2秒~3秒かけてゆっくり力をゆるめる緩圧法を用いりましょう。これを35分行ってください。

大腿外側で足の鼠蹊部から2寸ほど(5cmくらい)下がったところにあるツボになります。ふともものつけ根のシワのいちばん端から、手横幅3本分斜め下に下がった所にあります。大腿直筋上部の陥凹部です。

ST31)髀関(bi4guan1)(ひかん)